出版社内容情報
謝辞
はじめに
第1章 数学的な考え,数学的な発想
第2章 現代数学の技法と思想 現代数学入門入門
第3章 Think radically
内容説明
数学が嫌いになる人がいるのは理解できます。学校数学は音楽の理論編とも言うべき楽典と似て、良い教育者と良い音楽に出会えないと退屈窮まりないからです。数学の勉強の機会を捨ててしまう人がいるのは気の毒です。楽譜が読めなければ、偉大な作曲家が楽譜に託した心も、宇宙で奏でられる音楽のことも分からないでしょう。数学が分かること、数学を理解することは、広大な世界へと皆さんを導く広く開いた門です。この門を叩いて中に入りましょう!
目次
第1章 数学的な考え、数学的な発想(ご紹介を受けてまず最初に一言;これからのお話の大体の流れ ほか)
第2章 現代数学の技法と思想 現代数学入門入門(『現代数学入門入門』;よりよい未来のために何ができるか ほか)
第3章 Think radically,Act prudently,and Do both creatively!(はじめに;数学教育に基本的な大切なこと ほか)
第4章 数学って、どんな学問?(数学とはまずは言葉の学問;「マザー・タング」の重要性 ほか)
第5章 三角関数という発想(三角関数は好き?/嫌い?;三角比、三角関数の難しさ(1)―定義の間接性 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
禿童子
34
大学生、高校生、数学教師の卵といった一般の人を対象とする講演を書籍化した本なので、話の勢いで前後の脈絡が取りづらいと感じた。全体として現在の数学教育がひたすら「分かりやすさ」と「公式の暗記」に流れていて、学習者に考えさせて成長する芽をつぶしている。エジュケーションではなく自動車教習所のようなインストラクションに堕している、と言うのが話の骨子らしい。むかし予備校の教師として人気があったらしいのか、高校生への口調がいやに砕けているのは正直聞きづらい。学生運動の名残りを感じる口ぶりも。数学嫌いが増えそう(笑)2020/09/27
rukaq
3
面白かった。数学含む教育への危機感を感じて、読んでよかったし、きちんと数学をやろうと言う気にもなった。ただ気になるのが、既存の教育や教科書を腐すのに終始していて、結局どうやって数学をやっていけばいいのかはわからないこと。苦しみながらよく考えるのは大事なんだろうけど、一方で全てが数学と言っていたりして、親しみにくいのか親しみやすいのかどっちなんだろう。独学してる私としては自分の道が正しいのか自信がない。2025/02/14
リュー
3
数学者の逸話や義務教育の難点等は興味深く読めたのですが、数式が出るとやはり駄目でした。この数式はどの文章にかかっているのかが分からず、分かっても図がイメージできないのです。自分は視覚の時点でさえ数学に向いていないのだと改めて思いました。そのくせ一字一句に納得しないと先に読み進められないのです。2023/03/10
むーさん
3
高校で数学をあきらめた自分にとっては、出てくる数式とかは理解できなかった。。。ただ、数学が理解できれば今の世界の見方が変わるだろうなと思った(考え方としても数学を応用した実利的なものに対しても)。それは最近は思っていたことだったが。 とりあえずこれからの生活で、いろんなことを数に当てはめて考えることをしてみたい。それと三角関数、微分積分はちょっと勉強してみたい。2020/10/05
お抹茶
2
数学を理解することをテーマにした講義録集。数学科で教える一番の基本は,問題を自分の言葉できちんと理解し,他人に通じる言語として組み立て直し,誠実かつ明晰に反芻すること。高校までの数学であっても,高度な概念を数式で論理検証していくのだから,おもしろい・得意と思う人と,意味不明と思う人の差は,他の科目よりもはっきり出るのだろうな。2020/07/23
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