内容説明
ベンゼン環、それは6個の炭素と6個の水素からできた正六角形の分子である。ベンゼン環を持つ化合物は大きな安定性と特異な反応性を持ち、有機物の中でも重要な位置を占める。ベンゼン環を究めることは有機化学、ひいては化学全般を究めることに通じる!
目次
第1章 ベンゼンの特徴
第2章 ベンゼン環の構造
第3章 ベンゼンの安定性
第4章 ベンゼンの反応
第5章 ベンゼン環を含む小分子
第6章 ベンゼン環を含む高分子
第7章 ベンゼン環からなる新素材
第8章 ベンゼン環化学のこれから
著者等紹介
齋藤勝裕[サイトウカツヒロ]
1945年新潟県生まれ。東北大学理学部卒。東北大学大学院理学研究科博士課程修了。名古屋工業大学大学院工学研究科教授を経て、名古屋工業大学名誉教授。理学博士。専門分野は有機化学、物理化学、光化学、超分子化学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Happy Like a Honeybee
3
見識をひろめるために。 芳香族化合物におけるヒュッケルの法則。ベンゼン環の反応性。光学異性体とサリドマイド。 バルチック艦隊と下瀬火薬。有機ELの問題点。 もっと化学の本を読もう。2019/03/27
ミント
0
★★★★2020/11/29
梓常葉
0
前半は有機化学の原点、ベンゼンについて、「点と線」の分子モデルだけではなく、電子軌道やσ結合やπ結合といった電子雲のなりたち、役割、特性を踏まえて紹介。このあたりの内容はなかなか高度で、適当な副読本が欲しいかも。後半は高分子・超分子化学の美味しいとこ取りな一般向け読み物で読みやすい。読み応えあり。2020/02/22