出版社内容情報
日本の慣用句に「釣った魚に餌(えさ)はやらぬ」というものがあります。営業リソースは新規顧客にこそ振り向けるべきで、既存顧客は納品チームが守ればよい、という考え方が長く続いてきました。しかし、特に法人営業においては、それが大きな間違いであり、営業リソースを割り振るべきなのは既存の重要顧客ではないのか、と気付く人が出てきました。
世界のBtoBマーケティングでは、この考え方を基にABM(アカウント・ベースド・マーケティング)と呼ぶ手法・戦略が台頭しています。それは圧倒的な成果を出せるマーケティング戦略だからです。
ABMの導入にはナレッジとプロセスの両方が必要です。本書では、第1部「ナレッジ編」で、ABMの本質を理解できるよう解説します。理解しないで始めると成果が出ないばかりか、思わぬ落とし穴に驚くことになります。
第2部「実践編」で、4つのフェーズに分けてABMの導入プロセスをひもときます。経営陣の理解の促し方から重要顧客の選定方法、組織体制の作り方などを詳細に解説します。
日本の営業担当者はもともと既存顧客に信頼され、要望にきめ細かく対応できるスキル・ナレッジを培ってきました。ABMを導入し、重要顧客との関係をさらに進化させれば、日本企業はますます飛躍できるはずです。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
andaseizouki
3
庭山さんの最新刊であり、ABMを学ぶために購入。デマンドジェネレーションとABMの違いについて明確にしながら、そのつながりも理解できた。また、ABMを実行する上でいかにDoVとICLが大切か、それらをどのように定めていくべきかも少しわかった気がする。しかしながら、これらを既存の状態から実行していく時には多くの障害があるので、現場で起こっていることをもっと素直な理解し、改善に努めていく必要があると感じた。2025/02/28
まっこり
1
経営層が理解しないとABMは成立しない リードの管理は意外に難しい リードジェネーションという言葉は聞いたことあったが、ここまでマーケティングで一般的に使われているととは思わなかった。 私の会社は商材があまりないから活用できることが少ないかもしれないが大きい会社が運用するからこそ仕組みづくりだけでなく、社内の調整とかも大変そうだと感じた2025/06/08