出版社内容情報
電気自動車(EV)市場の拡大で、日系自動車メーカーの地位が揺らいでいる。エンジン車時代に世界的地位を確立した日本勢、トヨタ自動車や日産自動車、ホンダは守勢に回る。打開策を見いだせなければ、日本勢は総崩れの可能性すらある。自動車業界に地殻変動を起こしたのはいまやナンバーワンEVメーカーに君臨する米テスラ。そしてBYDを筆頭とする中国メーカーである。カリスマ経営者のイーロン・マスクCEOが率いるテスラは、日系メーカーでは実現できないような革新技術を次々に世に送り出す。中国メーカーも脅威だ。中国車は日本にいるとなじみがないが、「パクリ」と切り捨てられないほど独自の進化を遂げる。EVの世界市場でいまなにが起こっているのか、最新鋭のEV実車の分解調査なども実施して、技術と戦略の両面で徹底解析する。テスラと中国勢に市場を奪われ始めた日本勢がどう対抗するか。トヨタ・ホンダ・日産の戦略も詳しく解説する。現場取材やトップへのインタビューから、反転攻勢の秘策として仕込む次世代技術を探った。キープレーヤーの戦略や独自技術を分析することで、自動車業界の明日が見えてくる。