出版社内容情報
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内容説明
歴史的な研究成果、評伝、インタビューなど選りすぐりの記事で、グレートサイエンティストの実像に迫る。ホーキング、アインシュタイン、南部陽一郎、オッペンハイマー、グドール、牧野富太郎…日経サイエンスで読む驚きの研究者列伝。
目次
1 物理学者の足跡(スティーブン・ホーキング ホーキングの遺産;アルベルト・アインシュタイン 一般化された重力理論について ほか)
2 政治に翻弄された科学者(ロバート・オッペンハイマー オッペンハイマーその知られざる素顔;アンドレイ・サハロフ 平和主義への“転向”)
3 世界を変えた女性科学者(フローレンス・ナイチンゲール データを駆使したクリミアの天使;ウー・チェンシュン 量子もつれ実験の知られざる源流 ほか)
4 大発見の裏側(ガリレオ・ガリレイ ペスト禍を生き抜いたガリレオ;ユルバン・ルベリエ 盗まれた名声 海王星発見秘話 ほか)
5 科学のパイオニア(スコット南極探検隊 科学調査の輝き;牧野富太郎 ドラマ「らんまん」で知る植物学今昔)
著者等紹介
渡辺政隆[ワタナベマサタカ]
1955年生まれ、サイエンスライター。東京大学大学院農学系研究科修了。専門は科学史、進化生物学、サイエンスコミュニケーション(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
trazom
114
ガリレオからグドール博士に至るまで16人の科学者が紹介されている。日経サイエンスに掲載された記事を集めた一冊で、取り上げる科学者や執筆者の選定など、編集に統一感がないのが残念。女性科学者は4人だが、呉健雄博士とともにリーゼ・マイトナー博士も取り上げてほしかった…。多くがジャーナリストの筆になる記事の中で、大栗博司先生がホーキング博士を、小柴昌俊先生が南部陽一郎先生/西島和彦先生を書いた二つの文章が出色。自ら研究の第一線に立っている人の文章は、サイエンス・ライターによる紹介記事とは、レベルが違う。2025/01/20
まーくん
75
表紙絵のコミカルな感じに油断した。科学誌「日経サイエンス」には、時々の最新の話題紹介と同時に、著名な科学者へのインタビューや評伝的な記事も多く掲載されてきた。本書はその中から10数編を選び構成してるが、冒頭の数編にたじろいだ。最初は東大カブリ研・大栗博司先生による『ホーキングの遺産』、次はアインシュタイン自身による『一般化された重力理論について』、更に統一理論のワインバーグへのインタビューなど。著名な科学者自身が寄稿したり語ったりしている。サイエンス・ライターによる一般向け啓蒙記事とは一味も二味も違う。⇒2025/03/24
Mc6ρ助
21
『彼らはデータを読み取って解釈する能力に乏しかったため、統計的な議論ができず、事実に向き合えていなかった。物事を数量で捉えることが得意だったナイチンゲールは、理解力は並みだが社会的地位の並外れて高い人々を説得しなければならなかった。この取り組みで彼女が最重要のターゲットとしたのは、英陸軍最高司令官のビクトリア女王であった。(p127)』理解力が並な人たちが相手だっただけ恵まれていたかもしれないナイチンゲール。相対性原理や量子力学をさっぱり理解せず、だだそんなもんだと刷り込まれて過ごしてきたと認識する一冊。2025/03/11
よしあ
3
冒頭の章の、理論物理学、素粒子物理学、統一理論などさっぱり分からない。名だたる人々の話なのだが…、まあまだ一般人には理解難しいということで。(現代では常識の概念でも、初めてだと当時の第一線の学者にも受け入れ難いらしいので)2025/04/20
黒とかげ
3
うーん。最初の方の宇宙とか量子の話は難しすぎた。かといって、最後の方の朝ドラの話は浅すぎる。ちょうど中間の難しさにできなかったのか……。2025/03/24