出版社内容情報
【新ルールは生保危機の教訓をどのように生かしているのか】
2000年前後に相次いで中堅規模の生命保険会社が破綻。金融庁は問題再発・生保経営の健全化を目指し、健全性規制導入の検討を始めた。それから10年以上かけて検討を続けてきた経済価値ベースのソルベンシー規制が、2025年度ついに導入される――。
経済価値ベース評価のもとでは、経営としてリスクを取った結果が会社価値にどう反映したかが明確に示される。つまり、経営判断の成功や失敗が明らかになりやすく、生保経営の根幹を大きく変える可能性がある。
保険アナリスト、金融庁の専門官、コンサルタント、研究者として、20年以上にわたって保険会社の経営管理・リスク管理や健全性規制のあり方について外部から観察を続け、提言を行ってきた筆者が、生保危機の要因を明らかにし、新ルールの本質に迫る。
内容説明
経営、政策、制度設計を熟知した筆者が、危機から生まれた新ルールの狙いを解説。経営の見える化、ガバナンス強化、ERMの高度化―。生保危機の要因を明らかにし、新ルールの本質と経営課題を明らかにする。保険関係者必読。
目次
第1章 生保危機から新規制まで(生保危機の時代;規制見直しに向けた長い取り組み)
第2章 経済価値ベースのソルベンシー規制とは(新たなソルベンシー規制はどのようなものか;保険会社は対応できるのか;新規制導入の「留意点」について)
第3章 新規制とどう向き合うか(ESRの活用;保険会計とのギャップ ほか)
巻末付録 事例検証 どこで道を誤ったのか(個別事例の検証;事業規模の急拡大が命取りに―日産生命保険 ほか)
著者等紹介
植村信保[ウエムラノブヤス]
福岡大学商学部教授。1967年生まれ。90年東京大学文学部西洋史学科卒、安田火災海上保険(現在、損害保険ジャパン)、日本公社債研究所(現在、格付投資情報センター)、金融庁、キャピタスコンサルティングを経て、2020年より現職。博士(学術、早稲田大学)。専門は保険会社の経営管理・リスク管理、健全性規制のあり方など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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