出版社内容情報
2019年12月に集英社から刊行された『本当は偉大だった嫌われ者リーダー論』の改題、文庫化。
国だろうと企業だろうと、トップに立つ人間がなすべきことは「決断」にある。リーダーというのは、時には私的利害や共同体の利害、目先の利害に反することでも決断せねばならない場面に出くわす。その結果、ひどい「嫌われ者」にはなるが、のちに歴史がその決断の正しさを証明する。本書で取り上げる5人はいずれもそうした修羅場をくぐりぬけた「真の偉人」である。
第二次大戦中、ナチスに占領されたフランスに対し、ひとりで別の政府をロンドンで宣言し、人々を鼓舞して結果的に戦勝国に導いたシャルル・ド・ゴール。
17世紀のヨーロッパ、新教徒と旧教徒の争いの中、諸外国との争いからフランスを守り抜き、フランスの王権を確立し強国に育てた宰相リシュリュー。
19世紀末、フランス革命後のパリにてナポレオン3世の懐刀として、今も世界中から観光客が押し寄せる“花の都パリ”を作ったウージェーヌ・オスマン。
激動の中国近代史を父・蒋介石と共に指導者として生き抜き、最終的には台湾に渡って、台湾の近代化と台湾人のための国づくりを進めた蒋経国。
幕末の動乱期に、朝廷と幕府の間にはさまれ、融合を図るも失敗。諸外国の思惑を外に内戦の危機から日本を救った最後の将軍・徳川慶喜。
未来が見えているのは自分だけ。たとえどんなに嫌われても、信念を貫いた5人の嫌われ者リーダーたちの物語。
内容説明
リーダーの要件は「決断」にある。リーダーは時に、目先の利害に反することでも決断せねばならない場面に出くわす。その結果、ひどい嫌われ者にはなるが、後に歴史がその正しさを証明する。ド・ゴール、オスマン、リシュリュー、蒋経国、徳川慶喜という5人の物語を通じ、リーダーシップの本質に迫る。
目次
第1章 フランスを戦勝国に導いた大統領―シャルル・ド・ゴール(ナチス・ドイツとの徹底抗戦を呼びかける「ひとり政府」;最初から「大元帥」と渾名された傲岸な若者 ほか)
第2章 “花の都パリ”を生み出したスーパー官僚―ジョルジュ=ウージェーヌ・オスマン(スーパー能吏オスマンの「決断の瞬間」;生まれる前からの宿縁、オスマンとナポレオン三世 ほか)
第3章 フランスを統一国家として強国に育てた宰相―リシュリュー(『三銃士』によって悪役イメージが定まったリシュリュー;国家統一、大国フランスへの道を開いた名宰相リシュリュー ほか)
第4章 「台湾人」のための「台湾」を築いた中華民国総統―〓経国(なぜ台湾人は親日家なのか?謎を解く「二・二八事件」;「特務の黒幕」〓経国は、いかにつくられたのか ほか)
第5章 朝廷を尊重し、内戦を回避した最後の将軍―徳川慶喜(行動と決断に一貫性のない慶喜;烈公・斉昭の期待を背負い、スパルタ教育を受けた慶喜 ほか)
著者等紹介
鹿島茂[カシマシゲル]
フランス文学者。元明治大学教授。専門は19世紀フランス文学。1949年、横浜市生まれ。1978年、東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位習得満期退学。『職業別パリ風俗』(白水社)で読売文学賞評論・伝記賞を受賞するなど数多くの受賞歴がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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