出版社内容情報
経営戦略の定石を語る本は山ほどありますが、なぜ失敗してしまうのかを理詰めで語る本はほとんどありません。本書は、『経営戦略の論理』をはじめ勝つための戦略の研究に40年以上携わってきた伊丹氏が、なぜ失敗してしまうのかという逆転の視点から、経営戦略を解説するもの。多くの成功事例の陰の失敗事例を分析し、残念ながら失敗してしまうメカニズムとそれをいかに防ぐかを解き明かします。
本書が失敗のパターンとしてあげるのは、「不都合な真実を見ない」「大きな真実が見えない」「己を過大・過小に見てしまう」「似て非なることを間違える」「「現状」と「予算」にこだわる」「絞り込みとメリハリが足りない」「事前の仕込みが足りない」「段階を追った流れの設計がない」「現場の心理と学習へのインパクトが小さい」等。平明かつ興味深いキーワードで解説します。
たとえば「不都合な真実」とは、自社の戦略をとりまく要因の実態として、自社に大きなマイナスをもたらすポテンシャルが大きいような真実を指す。環境の将来動向についても、あるいは自分がこれからとろうとする戦略が生み出す影響についても、「そうなったら困るな」という自社に不都合な事態は数多くあるだろう。その不都合さゆえに、そのマイナスインパクトの大きさゆえに、戦略を構想しようとする人たちがその事態を軽視したりあるいは直視しなくなってしまう、ということがある。
また、いつの間にか自社に都合よく顧客ニーズを解釈してしまう落とし穴は、こんな五つのステップである。
・顧客のニーズは、AとかBとかがありそうだ
・顧客のニーズは、Bかも知れない
・顧客のニーズは、Bであると自社には好都合
・顧客のニーズは、Bであるはずだ
・顧客のニーズは、Bである
可能性についての合理的判断をするつもりで始まった思考プロセスが、いつの間にか根性論に変わる。そして自社都合と根性論が不都合な真実を見させなくさせています。
本書は、このように多くのビジネスパーソンにとって「あるある感」がある失敗のメカニズムを解明します。
内容説明
経営戦略の定石を語る本は山ほどあるが、なぜ失敗してしまうのかを理詰めで語る本はほとんどない。本書は、『経営戦略の論理』をはじめ勝つための戦略の研究に40年以上携わってきた著者が、なぜ失敗してしまうのかという逆転の視点から、経営戦略を解説するもの。多くの成功事例の陰の失敗事例を分析し、残念ながら失敗してしまうメカニズムとそれをいかに防ぐかを解き明かす。
目次
ついついはまる、落とし穴
1部 思考プロセスの落とし穴(ビジョンを描かず、現実ばかりを見る;不都合な真実を見ない;大きな真実が見えない;似て非なることを間違える)
2部 戦略内容の落とし穴(絞り込みが足らず、メリハリがない;事前の仕込みが足りない;段階を追った、流れの設計がない;正ばかりで、奇も勢いもない)
人間性弱説の戦略論
著者等紹介
伊丹敬之[イタミヒロユキ]
国際大学学長、一橋大学名誉教授。1969年一橋大学大学院商学研究科修士課程修了、72年カーネギーメロン大学経営大学院博士課程修了(Ph.D.)、その後一橋大学商学部で教鞭をとり、85年教授。東京理科大学大学院イノベーション研究科教授を経て、2017年9月より現職。この間スタンフォード大学客員准教授等を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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