出版社内容情報
「海洋プラスチック問題」、最先端の18人の知見に学ぶ!
世界的な環境課題である海洋プラスチック。我々に豊かさをもたらしてきた自然環境の持続可能性が喪失し始めている今、科学者や起業家たちによるイノベーションが必要とされています。
本書は、2022年4月のプラスチック資源循環促進法施行で、ますます注目が高まる「海洋プラスチック問題」について、日本の様々な分野の第一人者18人が歴史的経緯と現状、目指すべき未来、解決策までを縦横に論じる1冊です。
専門的な内容をオールカラー、豊富な写真と充実の資料と図表で分かりやすく紹介。入門者から専門家まで、「海洋プラスチック問題」の今を知るために必読の1冊です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
榊原 香織
77
海洋投棄プラスチック、大変なことになってるなあ、と再認識。 かって文化を運んできた海流が、今は漂流ゴミを運んでくるので、九州北西部は海ゴミのホットスポットになってます。 対馬や神聖な宗像大社あたりが。 宗像大社の神主さんの文が興味深かったです。日本古来の”常若”という思想、今でいうSDGsですね 2022/10/31
Go Extreme
3
常若自然の摂理と生命の循環 プラスチックの歴史と展望 海洋プラスチック汚染問題の解決にむけた市民参加と地域間広域連携 プラスチックによる海洋汚染 海洋プラスチック課題に対する解決志向性 海洋プラスチックの発生と輸送、分布の現状と未来 対馬モデルの提案 クリーンビーチ作戦、民間の作戦 G20 大阪ブルー・オーシャン・ビジョンと海洋プラスチックごみ対策について 海洋プラスチック汚染対策に向けたイノベーションと国際連携 デザインと環境 プラスチックの静脈産業としての現場から提案 ポリマ号とポリマ財団の活動2022/07/06
お抹茶
0
研究者,経営者,NPO,環境省事務次官などさまざまな立場の人が廃プラスチックによる海洋汚染問題を論じる。日本はプラスチック使用量がアメリカに次いで多いが,廃棄物の管理ができているため排出量はそれほど多くない。新興・途上国の廃棄物管理に関する仕組みやインフラ整備をすれば海洋プラスチック廃棄物排出量は大幅に減るらしい。海洋微生物の格好の栄養源であるデンプンを配合したバイオフィルムを使う海洋分解性プラスチックの開発,プラスチックの熱化学的エネルギーに着目した化石代替燃料としての活用など,化学的アプローチも新鮮。2023/02/04