出版社内容情報
気候変動で激甚化が予想される水害や土砂災害。
私たちはどこに住み、働くか。もはや災害リスクに無自覚ではいられません。
長年にわたって被災地の取材を担当してきた建築・住宅・土木分野の専門記者が「気候変動の世紀」を生き抜くための手掛かりを提供します。
■こんな人におすすめです。
建築・住宅・土木の専門家、自治体・企業の防災担当者、家づくりを考えている人、自宅や自分の土地が抱える災害リスクに関心がある人、防災分野で事業を考えているビジネスパーソンなど
■主な内容
はじめに 5メートル浸水した場所で進む住宅再建
第1章 水害事件簿
第2章 狙われた臨海部
第3章 土砂災害頻発列島
第4章 危険な土地からの撤退
第5章 耐水都市への挑戦
第6章 防災テックに商機
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
パトラッシュ
99
日本は世界でも安全な国どころか、自然災害のデパートみたいな危険地帯だとの現実。地震や津波だけでなく水害や土砂災害にいつ襲われてもおかしくないが、日本人はリスクに目をそむけ危険な場所で住み働いてきた。しかし気候変動が深刻になり災害も激甚化している今日、もはやその場しのぎが通用しなくなってきた。多数の図面や写真も載せて災害の現状と国の政策をわかりやすく説明し、国民が生命財産を守るため意識して行動せねばならない時代になったことを痛感させる。結局は様々な思惑や利権が絡み、最適解が採用されないのは目に見えているが。2022/02/05
壱萬参仟縁
54
図書館新刊棚。2年連続で県道沿いの自宅前の水路漏れては、住めない。二度あることは三度ある。実際は2回漏れ前、役場の危機管理室にまた漏れると懸念連絡。実際にやはり、漏れた。原因は深くないことと、やや下流にコンクリートの蓋。おそらく、子供が落ちるから? 俺なんか、自転車ごと落ちたけどね! なので、予算が来ないと工事もやらない。こんな町内会、ヲヤジ死ねばもう、辞める。回避もできない、会費は無駄。2022/01/09
後藤良平
3
水災害の被害額は、1982年1兆4千億円、2004年2兆200億円、2019年2兆1800億円。途方もない金額であり、記録がどんどん更新されている。この本に載っている土砂災害の列挙には、もうこの国には安心して住む場所は無いのかと、空恐ろしくなる。今後の地球温暖化で、まずます雨量が増えると予想されている。それではどうしていくのかの部分だが、危険ば場所からの撤退、耐水都市化、防災テック(命と街をデータで守る)が進められている。建築学科が漸く治水を治水を考え始めたり、明るい兆しが。年間No.12Kindle2022/02/04
Meistersinger
3
洪水を始めとする水絡みの災害と対処方法。内水氾濫の定義が分かったのは良かった。ただ内容が広く深いので、個々の災害について必要が出てきたときに読み直すべき。2022/01/11
Go Extreme
3
5メートル浸水した場所で進む住宅再建 水害事件簿:タワマン浸水の衝撃、都市部を蹂躙する内水氾濫 ミュージアムに濁流、市民の共有財産が水浸し 狙われた臨海部:関空水没を引き起こした高波・高潮 憧れのウオーターフロントが水浸し 土砂災害頻発列島:木造家屋をいともたやすく押しつぶす土石流 急傾斜の宅地が女子高生の命を奪う 危険な土地からの撤退:川だけでは水害を防げない、流域治水への転換 耐水都市への挑戦:おざなりだった建築の耐水性能、産官学が動く 防災テックに商機:防災テックの萌芽、命と街はデータで守る2021/11/10