内容説明
建設業の「2024年危機」迫る。克服のヒントを1冊に凝縮。「アナログ産業」の代表格とみなされてきた建設産業は、いかにDX(デジタルトランスフォーメーション)に取り組むべきか。2018年10月発行の前作「建設テック革命 アナログな建設産業が最新テクノロジーで生まれ変わる」で深掘りした土木分野のその後と、建築・都市分野の動向を、専門記者が豊富な事例を基に描く。
目次
第1章 ゼネコン研究開発2.0
第2章 リモートコンストラクション
第3章 BIMこそが建設DXの基盤である
第4章 創造性を解き放つ建設3Dプリンター
第5章 モジュール化の世紀、舞台は現場から工場へ
第6章 「建設×AI」で単純作業を爆速化
第7章 建設テック系スタートアップ戦記
第8章 全てはスマートシティーにつながる
著者等紹介
木村駿[キムラシュン]
日経クロステック・日経アーキテクチュア副編集長。1981年生まれ。2007年京都大学大学院工学研究科建築学専攻修了。同年に日経BPに入社。「日経アーキテクチュア」や「日経コンストラクション」の記者として、建設産業のDXやインフラ老朽化問題、自然災害、原発事故などの取材に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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yamatoshiuruhashi
43
先週末よりDXのお勉強3冊目。一般論から初めてやっと自分の業界へ。とは言え、大別しても建築と土木、その中に設計、元請け、建材製造、専門業種と細分化された業界があり人員的にも業務業態適任も裾野が広く、それゆえに経済対策の効果ある対象とされた建設業界であるので、なかなか共通的な話は難しい。それでも世の流れに掉さすことは難しい。専門業種の重層下請から以前のように全ての業種を垂直的に自ら施工する業態へ回帰する可能性も、或いは徹底的に工場生産化へ進む可能性も理解。法令との兼ね合いも考えアンテナを立てねばならない。2020/12/21
復活!! あくびちゃん!
6
建設業のデジタル化を多面的に論じている。具体的な事例が豊富でわかりやすいと思う。これらの取り組みの成果がこれから出てくるのだろう。しかし、建設業のデジタル化は遅れているなぁ。2021/04/25
Akiro OUED
4
建設DXを手掛ける技術者、曰く『技術的には、全てを自動化できるが、人力に頼るほうが効率的な部分もある。自動化する部分と人が担う部分をベストミックスさせて、建設会社の利益を最大化することが肝要だ』。いいんだよ、全部自動化してくれて。ロボット氏を載せたリキシャを曳く気は、ない。2021/03/14
カロライナタカハシ
3
雑誌の記事に加筆し、建設業界におけるDX、技術革新についてまとめた本。雑誌の記事がベースだったので読みやすかった。学生次第の時は、スマートシティーに概念ばかりであまり魅力を感じていなかったが、いよいよ実現に向かっており、概念も進化して魅力的に感じた。今後、スマートシティーや都市計画論、Aiをキーワードに本を探していきたい。2020/12/18
sab
2
フィジカルな活動を伴う建設業にもDXの波は及んでいる。図面等の紙や労務管理はSWで効率化可能であり、BIMの活用範囲の拡大やマッチングや可視化を行うスタートアップの登場によって改革されるのはわかりやすい。一方でフィジカルな部分ではロボティクス・HWの活用が大資本によって推進されているのが建設業DXの特徴。Amazonの物流倉庫のように固定環境へのデジタルツイン活用ではなく、日々変化する環境での応答制御が必要になる分難易度は高い気がするが資材運搬の自動化やロボット制御の自動化が随分進んでいるようだ。2022/09/06