目次
第1章 故郷・広島への想い(生い立ちと家族;ニューヨーク時代 ほか)
第2章 保守本流の矜持(池田勇人と宏池会;広島県というルーツ ほか)
第3章 核廃絶のリアリズム(米朝電撃会談;失われた三十年 ほか)
第4章 核の傘と非核三原則(核の先制不使用;「核の傘」を巡る葛藤 ほか)
第5章 岸田イニシアティブ(核兵器禁止条約を巡る逡巡;NPTの守護神として ほか)
著者等紹介
岸田文雄[キシダフミオ]
1957(昭和32)年生まれ。自由民主党所属の衆議院議員(9期)、自由民主党政務調査会長、宏池会会長(第9代)。内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策、規制改革、国民生活、再チャレンジ、科学技術政策)、外務大臣(第143代・第144代)、防衛大臣(第16代)、自民党国会対策委員長、自民党たばこ議員連盟副会長などを歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
- 評価
購入済の本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ykmmr (^_^)
98
政治家の先生たちの本。最後は岸田総理大臣。一番早いと思っていたのに、『最後』となった。被爆県出身の彼が、その立場と大臣としての指針、オバマ氏との顔合わせに基づいて書いた本。他の読者の方も書いているが、本当に核撲滅はない。総理の外務大臣経験にて培った、世界の軍事・核兵器の見解も丁寧に書かれているが、『理想』と『現実』は常に剃り合わせとなる。日本も勿論同じ。総理自身と宏池会との折り合いもそうだろう。政治や国際関係は、何をとっても『正解』なんてない。2022/01/05
白河清風
18
核兵器廃絶への動きと厳しい現実との戦いの歴史を克明に追った良書だ。オバマ大統領のプラハ演説、広島訪問に大きく紙幅割いており、岸田の核兵器廃絶への並々ならぬ熱意が伝わって来るが、2015年の核拡散防止条約の定例会議で最後にオバマ政権により最終合意が反故にされた事には失望した。核軍縮が進まないことに対し失望した非核保有国が核兵器廃止条約を提出したが、これに反対した岸田外相の判断にも失望した。また、岸田は常日頃護憲の立場を標榜しているが、安全保障関連法は違憲ではないと賛成した。宏池会らしからぬ判断だと思った。 2021/08/28
tacacuro
4
「核兵器のない世界」への道のりがいかにも遠いことがよくわかった。恥ずかしながら日本が核弾頭6000発分以上の余剰プルトニウムを抱えているとは知らなかった。これを何とかしないと、国際社会において「唯一の被爆国」というだけでは説得力に欠けるのではないか。2020/11/15
マキノ・ジロー
1
個人的には核兵器をなくす事は無理だと考えている。自分も相手も銃を持っていて、自分は弾丸五十発、相手は百発を持っているとして、弾丸を減らせと相手から一方的に言われても腹が立って減らす気にはならない。 世界の軍事・核情勢を踏まえつつ、核軍縮をしていこうという内容だから、軍事の勉強にも良いし、岸田さんは決して非現実的な夢想家でもない事が分かって安心した。2021/11/10
たいたいぶん
0
被爆地広島出身の岸田文雄首相退任間近ということで読んでみた。オバマと同じように「自分が生きている間にはできない」と置きつつも非核化を目指すために現実的にどう交渉すればいいのか等を考えているところが理想主義者らしく、現実主義者らしく思った。 氏が比較的護憲論者であること等を初めて知り、個人的には保守的な人だと思っていたので割とリベラルな考えを持っていたことは驚いた。 首相は退任するが、今後も積極的に活動してほしいものである2024/09/25
-
- 和書
- 郭店楚簡老子の新研究