出版社内容情報
東京・大田区の町工場、ダイヤ精機の諏訪貴子社長の新刊。「ゲージ」と呼ばれる測定具や金型部品などの製造を手がけるダイヤ精機は、ミクロン単位の金属加工技術で国内トップクラスの存在。創業社長である父親が急逝した後、主婦から2代目に就任した諏訪さんは、幾度となく訪れた危機を乗り越え、「人が辞めない最強の職人集団」をつくり上げた。その手腕が評価され、岸田政権「新しい資本主義実現会議」の委員に選ばれるなど、中小企業を代表する経営者として注目を集める。今回の著作では、32歳で社長になった後、自らが理想とする「ザ・町工場」をどうつくり上げてきたか、20年間の多彩なエピソードで綴る。人材の採用・育成、社員との濃密なコミュニケーションなど、他の中小企業にとって参考になる内容が満載。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
PEN-F
41
なるほど、これはすでにドラマ化されていたのですね。ミクロン単位(1000分の1ミリ)の加工技術を誇るこの会社にも頑固職人によく見受けられる傾向で、「仕事とは見て盗んで覚えるもんだ!」説があったのですね。大変だったと思います。見て盗んで覚えるよりも、仕事を若手に教えることのほうが遥かに難しい。見て盗んで覚えさせるのは誰でもできるよ。だってその人は別に何もしないでいつも通りにしてればいいだけだから。でもそんな状態から今の風通しの良い現場を作り上げたことに頭が下がる思いです。2024/08/04
tetsubun1000mg
15
10年位前に前作を読んでいたので、その後を知りたくなり最新作を選ぶ。 主婦になる前のアナウンスは無かったので、成蹊大工学部を卒業して現在の日立アステモに繋がる自動車部品会社で2年経験を積んダ事が知れた。 この基礎があっての社長継承なのだろうが、社歴2年の新入社員では順調では無かっただろう。 技術継承と会社が続くために履歴関係なしに素直な人物を選んでじっくりと仕事を教えていく育成方法は参考になる。 現在は政府の諮問会議や社外取締役に選ばれたそうだが、2つの工場を社員に任せられる体制を作っているのがすごい。2024/07/16
才谷
3
この手の技術を誇る会社の本を男性が書くとどうしても自社の技術がいかにすごいかの自慢話になってしまいがち。この本でももちろん自社の強みがどこかを強調はしているが、どこか冷静な目を持ってその強みを活かすために会社の仕組みをどうするか?技術をいかに若手に伝えるか?そもそも若い人材を獲得し会社の未来をどうしていくか。その方法が細かなことから書かれていて何かヒントにするにはわかりやすい。2024/09/13
しぇるぱ
3
第1章 [町工場の星の現在地 第2章 [最高の職人集団]へ。走り続けた20年 第3章 [私のセルフプロデュース論] 第1章が総論、第2章が各論、テレビなどで見るお話しは第1章のことです。表紙に書いてある、[人が辞めない最高の職人集団]全員参加経営の秘密 腕のいい職人を採用しない、ずぶの素人を育てていく タブレットに全工程が載っている、タブレットは誰もが持ってみている ということは、儲かっているか、まだ損益分岐点以下か誰にでも分かる 給料は中小企業以上、大企業水準の手前 ボーナスは儲かっていれば出す、2024/06/30
やまやま✌️
2
人が辞めない会社のリーダーはどのようなことを考えているのかが気になって読んだ。 会社のリーダーとして悩みながら進んできた様子が書かれていた。 若手だけではなく、年配者に対しても明るく必要な声掛けをすることが大切なことだとこの本を読んで感じた。 自分自身まだリーダーになるような年齢ではないが、将来を見据え、どのようなリーダーであれば周りが着いてきてくれるのかということがわかったような気がした。 自分も仕事の時に意識している、明るさや雑談の重要性再確認した。2024/08/25
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