出版社内容情報
「期待(プラセボ)効果」の仕組みを知れば、人生が豊かになる!
生存を有利にするため、脳は占い師のように常に少し先を予測しています。その予測や期待は、メンタルだけでなく、身体機能にも多くの影響を及ぼすことがわかっています。薬効成分のない偽薬であっても本物の頭痛薬だと信じて服用すると、体もだまされて体内の痛み調節機能が働き、頭痛が和らぐことがあります。
こうした現象は、プラセボ効果(期待効果)と呼ばれています。プラセボ効果は医療だけではなく、スポーツや日常生活など様々な場面で起きます。ノンアルコールビールで酔っぱらったり、同じワインなのに「高い」と言われたほうにおいしさを感じたり。
人間の選択や思考は自分が思っているほど合理的ではなく、自分が何を信じるかに左右されます。「信じていること」と「自分の感覚器から得た情報」にかい離が生じたとき、脳はその差を縮めようとし、場合によっては「自分の感覚」よりも「信じていること」を優先させます。このとき、プラセボ効果が生まれます。
「自分の感覚をどこまで信じられるか?」
「体の感覚や反応はどの程度、期待によって形づくられているのか?」
本書では、プラセボの医学的研究だけでなく、日常生活における期待効果についての研究をもとに、これらの疑問に答えていきます。
心と体に作用する「期待効果」の仕組みを理解できれば、仕事や生活がより豊かになり、健康管理にも役立ちます。
内容説明
最新科学が教える期待効果の力。運動も薬もサプリメントも、「効く」と信じるほうが断然お得な理由。
目次
1 イントロダクション
2 プラセボに興味を持ったきっかけ
3 スポーツ、トレーニング、期待
4 手術成功への期待
5 身体を変えてしまう期待
6 心理メカニズムと学習
7 生き残るために脳は働く
8 無意識のうちに働く期待効果
9 プラセボを実践する
10 未来に向けて
著者等紹介
イエンセン,カリン[イエンセン,カリン] [Jensen,Karin]
神経科学者、臨床心理学者。スウェーデン・カロリンスカ研究所准教授で、臨床神経科学部門(CNS)副部門長として学際的な研究グループを率いている。世界有数のプラセボ研究者の一人。ハーバード・メディカルスクールのプラセボ研究プログラムと緊密に連携しており、2016年から米国、ドイツ、英国、オランダ、スイス、デンマークの研究者とともに、学際的プラセボ研究のための国際学会の理事に選出されている
中村冬美[ナカムラフユミ]
東海大学北欧文学科卒業後、スウェーデンのヴェクシェー大学(現在のリンネ大学)北欧言語学科に留学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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