出版社内容情報
本書は、企業進化に関する提言書である。「スタートアップ×伝統企業」の連携によってオープンイノベーションを推進していく実践的ポイントを解説する。
スタートアップ大国であり、オープンイノベーションが活発な米国においては、GAFAMなどのテック企業だけでなく、ウォルマートなどの伝統的企業もスタートアップの買収などによって進化を実現している。
しかし、日本の伝統的企業とスタートアップの連携が成功したという話は、あまり聞かない。性質が違い過ぎる両者は、うまくかみ合わないからである。大企業とスタートアップの性質は必然的にぶつかり合うものであるが、「自前主義」で成長してきた日本の伝統的企業では、その傾向がなおさら強い。
この課題を乗り越えていくためのカギは「ポリネーター」にある、というのが本書の着眼である。詳しくは本編で述べていくが、「ポリネーター」とは、スタートアップと伝統的企業をつなぎ、両者の持ち味をうまくかみ合わせる存在である。本書では、その行動や育成について考えていく。(「はじめに」より)
内容説明
日本企業のオープンイノベーションを総括する。
目次
序章 オープンイノベーションとポリネーター
第1部 オープンイノベーション思考への転換(スタートアップ連携の必要性;自前主義からの脱却;組織カルチャーの刷新)
第2部 ポリネーターの行動原則(スタートアップとの関係構築;社内の駆動;トップとの一体化;資金の確保;あきらめない)
第3部 ポリネーターの育成と組織(ポリネーターをどう育て、どう活かすか?;VCを使って学習機会を得る)
補論1 「両利きの経営」の実践地図
補論2 オープンイノベーションとイナーシャ問題
著者等紹介
中垣徹二郎[ナカガキテツジロウ]
DNX Ventures Partnership Advisor。1996年日本アジア投資(JAIC)入社。2011年同社投資本部長。2011年に北米の大手ベンチャーキャピタルDraper Fisher Jurvetson(DFJ)のネットワークファンドDFJ JAIC Venturesを設立しManaging Director就任。2013年にDFJ JAIC Venturesのオーナーシップを他のManaging Directorとともに譲り受け独立(Draper Nexus Venturesに社名変更)。2019年に3号ファンド設立に合わせ、社名をDNX Venturesに変更。2022年から現職。シリコンバレーと東京に拠点を置くDNX Venturesにおいては、スタートアップへの投資とともに出資者を中心とした事業会社との連携を牽引し、General Partnerを務めたシリーズファンド3号まででファンド規模としては合計約5億7000万ドルとなった。これまでに担当した投資先は12社が上場し、6社が大手企業に買収された。早稲田大学法学部卒業。米国のべンチャーキャピタル養成機関Kauffman Fellows Program修了。東証プライム上場企業の株式会社SHIFT含む5社において社外取締役を勤めている
加藤雅則[カトウマサノリ]
株式会社アクション・デザイン代表取締役/IESE(イエセ)客員教授/エグゼクティブ・コーチ/組織コンサルタント。日本興業銀行、環境教育NPO、事業投資育成会社などを経て現職。大手上場企業を中心に、組織開発・後継者育成に関するアドバイザーを務める。経営陣に対するエグゼクティブ・コーチングを起点とした対話型組織開発を得意とする。「両利きの経営」の提唱者であるチャールズ・A・オライリー教授(スタンフォード大学経営大学院)の日本における共同研究者。慶應義塾大学経済学部卒業。カリフォルニア大学バークレー校経営学修士(MBA)。高野山大学大学院密教学修士
根来龍之[ネゴロタツユキ]
名古屋商科大学ビジネススクール教授/大学院大学至善館特命教授/早稲田大学名誉教授。鉄鋼メーカー、英ハル大学客員研究員、文教大学などを経て、2001年から早稲田大学ビジネススクール教授。同校ディレクター及びディーン(統括責任者)、早稲田大学IT戦略研究所所長を務めた。経営情報学会会長、国際CIO学会副会長、CRM協議会副理事長などを歴任。経営情報学会論文賞を3回受賞。京都大学文学部卒業(哲学科社会学専攻)。慶應義塾大学大学院経営管理研究科修了(MBA)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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