出版社内容情報
「中国人の生活や文化は、かつてないほどの危機に瀕している。中国が改革開放政策を導入したことで経済は発展したが、中国文化は依然として空虚なままだ。換言すれば、中国は自国文化と真逆な近代化を達成した唯一の国家だ。道徳基準は失われた。西洋では神が道徳基準を定めているが、中国に神はいない。人民の行状に対する道徳的抑制がない。(略)中国では、史上最悪な道徳的危機が迫っている。」(第10章「共産主義者としての孔子」から)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゼロ投資大学
3
およそ25000年前に孔子によって生み出された儒教の教えは、今も多くの人の中に根付いている。経済成長やグローバル化など世界が激動の時代にあっても、孔子の思想は色褪せることはない。2024/12/13
miu_miu
2
仏教は現世を生き抜くには合わないと思ってましたが、来世志向だからか。儒教は現実的で、都度為政者の道具とされてきたことが理解できました。孔子は存命中には評価されなかったのは性善説の故でしょう。乱世では使えない。統治が進むなかで価値が出てくるもの。毛沢東時代に破壊したのに鄧小平以来復活して共産党が推奨するのは民衆の不平の矛先を変えるためであるものの、利己主義にまみれて腐敗した中国社会にとっては必要な部分があるというのには同感。2015年の著作なので、現在の中国の落日と習近平独裁を反映したらどうなるか読みたい2024/12/28
竜玄葉潤
0
この本の内容で、復活するかは疑問だが、色眼鏡を外してくれる本。欧米人の色眼鏡はすこしあるが。2024/12/12
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