出版社内容情報
「なぜ、たった1分の遅刻で怒られるのか?」「挨拶って、そんなに大事?」「誰も自分に声をかけてくれないのはなぜ?」本書は、社会人として働きはじめたばかりのあなたが感じる、素朴で切実な「なぜ?」に、社会学の視点から答える一冊です。著者は、12年間、民間企業と行政機関での実務経験を経て、東大で博士号を取得した、まさに異色のキャリアをもつ社会学者。現場でのリアルな葛藤と、学問としての社会学の知見を架橋しながら、職場でのモヤモヤを解きほぐしていきます。本書の最大の特徴は、どんな悩みにも「すぐに効く答え」を提示するのではなく、なぜその悩みが生じたのか――その背景や構造にまで掘り下げていくことにあります。時間厳守が求められる理由を「共同幻想」から捉え、挨拶の意味を「儀礼的無関心」で読み解き、上司との関係のつまずきを「予期の予期」で説明する。まるで“社会の見え方”が変わるような読書体験が、ここにあります。自責にも他責にも陥らない、新しい「考えるためのツール」が満載です。1テーマ3~4ページで構成されているので、パラパラと拾い読みも可能。気になる疑問から読みはじめたら、きっと視野が広がり、気持ちが軽くなるはずです。
【目次】
内容説明
親も上司も知らないから教えてくれない社会のしくみ。
目次
第1章 なぜたった1分でも遅刻をすると怒られるのか―「職場」を社会学する(時間の社会学《Keyword》〈共同〉幻想 なぜたった1分でも遅刻をすると怒られるのか;挨拶の社会学《Keyword》儀礼的無関心 なぜ元気よく挨拶をする人は評価が高いのか ほか)
第2章 なぜやりたい仕事には絶対に出会えないのか―「キャリア」を社会学する(資料づくりの社会学《Keyword》機能/逆機能 なぜパワポ作りは面倒くさいのか;仕事の意味の社会学《Keyword》ブルシット・ジョブ なぜ無意味な仕事が多いのか ほか)
第3章 会社の飲み会、行きたくない。さぁ、どうする?―「人間関係」を社会学する(ハラスメントの社会学《Keyword》ラベリング理論 新入社員、ハラスメントをする;ルールの社会学《Keyword》1次ルールと2次ルール なぜ就業規則は読んでおいたほうがいいのか ほか)
第4章 なぜ成功する人は地元・実家とうまく付き合っているのか―「ワークライフバランス」を社会学する(趣味の社会学《Keyword》文化資本/文化資源 「趣味は何?」と聞かれて困る;結婚の社会学《Keyword》上昇婚 なぜマッチングアプリがこんなにも流行っているのか ほか)
第5章 自分に自信がないのはなぜか―「生き方」を社会学する(読書の社会学《Keyword》読者共同体 なぜ読書は大事と言われるのか;歴史の社会学《Keyword》統計的因果推論 なぜ歴史を学ぶと仕事がうまくいくのか ほか)
著者等紹介
鈴木洋仁[スズキヒロヒト]
神戸学院大学現代社会学部准教授。東京大学大学院学際情報学府博士課程修了。博士(社会情報学)。1980年東京都生まれ。2004年、京都大学総合人間学部卒業後、関西テレビ放送入社。2010年、株式会社ドワンゴに入社、2011年から2016年まで独立行政法人国際交流基金勤務。その後、東京大学大学総合教育研究センター特任助教、事業構想大学院大学准教授、東洋大学グローバル・イノベーション学研究センター研究助手を経て、2023年から現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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