内容説明
幸福度、意思決定力、創造性、ヒューマニズム―無我によって私たちはどのようになるのか?不安、怒り、孤独、虚無、自責から自らを開放する科学的メソッド。
目次
序章 苦
第1章 自己
第2章 虚構
第3章 結界
第4章 悪法
第5章 降伏
第6章 無我
終章 智慧
著者等紹介
鈴木祐[スズキユウ]
サイエンスライター。1976年生まれ、慶應義塾大学SFC卒業後、出版社勤務を経て独立。10万本の科学論文の読破と600人を超える海外の学者や専門医へのインタビューを重ねながら、現在はヘルスケアや生産性向上をテーマとした書籍や雑誌の執筆を手がける。自身のブログ「パレオな男」で心理、健康、科学に関する最新の知見を紹介し続け、月間250万PVを達成。近年はヘルスケア企業などを中心に、科学的なエビデンスの見分け方などを伝える講演なども行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ehirano1
121
「人間の苦しみは”二の矢”を自分に放つことで生まれる」という説明は秀逸だなぁとつくづく感心してしまいました。しかも、矢が放たれるまでは0.1秒以下なので、これを防ぐのは無理。だから、他に気を向ける。驚くべきは、この仮説を実際に検証し、仮説が肯定されたことです。良書だと思います。2024/03/05
まちゃ
93
人生は不安や心配事の連続。だからこそ「苦しみ」という現象を理解し、潰れない対策が大事だと思います。パラダイムシフトはありませんでしたが、不安、ストレスへの神経科学と脳科学からのアプローチは参考になりました。苦しみ、それを生み出す自己、さらに自己を構成する”物語”。苦しみのメカニズムを理解し、結界による安心感の演出、行動を縛る悪法への対処、「他者に寛容で物事の判断がうまく、高い幸福感を保ち続ける」無我へ。無理せずに「苦しみ」と付き合っていくことが出来ればと。2021/08/29
ニッポニア
55
空即是色。無になる、いや無に戻るためにどうすべきか。なかなか魅力ある文章があった。「自己が消えてもあなたは作動する。」「いまは降伏と洒落込もう。」「ただの「場」となったあなたは、身体を食われた男と大差ない。」以下メモ。人類は皆生まれつきネガティブである。暴言を受けてから6秒やり過ごせば一の矢の傷みは過ぎ去る。薬のサイズが大きくなるほど効き目は強くなる。避難所を作る。苦しみを拗らせる人は全てを自分ごとに捉える。日常家事は、作務。2022/09/16
すしな
54
038-24.現代人が鬱になる理由はなんなのか?疑問だったので読んでみました。過去を振り返って後悔したりだとか、将来のことをあれこれ思って心配になることがありますけど、今に集中していることって案外少ないかもしれないですね。そういう雑念は”自己”によって引き起こされるということですが、理想の自己実現をしようすると逆にそれが大きくなり、辛い気持ちが深くなるのだなと理解しました。本書ではそんな自己を止める方法のエクササイズを紹介してくれてます。現実を観察して受け入れるというので、降伏が幸福を呼ぶのだとか。2024/04/18
Koichiro Minematsu
44
読書前半戦ですが、一言メモ。いくつあるぽーく、ゔぃらあぐ。感情の濃淡を表す。なるほどです。2021/09/26