内容説明
家督の相続、現代の企業経営なら事業の承継。すなわち次代への後継者問題は、御家の相続を決定づける最重要課題であった。組織が生き残り、その後、繁栄していくための条件とは?本書は戦国武将におけるさまざまな家督相続を取り上げ、その成功・失敗した「後継」のドラマを紹介する。まず、学ぶべきは二百五十余年の太平を築いた徳川父子。家督相続の成功には理由があった!
目次
第1章 先代の業績を堅実に受け継いだ承継者(徳川家康→秀忠―日本史上最強の理想的承継;織田信長→蒲生氏郷―師とも仰いだ主君と共通する器量 ほか)
第2章 先代を超えて飛翔した後継者(織田信秀→信長―英傑の父は英傑であり、深謀遠慮の人であった;龍造寺隆信→鍋島直茂―心ならずも主家を乗っ取ったのは卓越した手腕ゆえ ほか)
第3章 先代を超えられなかった後継者(上杉謙信→景勝―義父の名声に抱きつづけた強烈なコンプレックス;斎藤道三→義龍―蝮の子は蝮―父を殺めた子の複雑な感情 ほか)
第4章 一族の衰退を招いた後継者(武田信玄→勝頼―なぜ戦国史上最強の軍団は崩壊したのか;朝倉教景→義景―あまりに優秀な先達が凡庸な当主を生んだ ほか)
著者等紹介
加来耕三[カクコウゾウ]
1958年、大阪市生まれ。1981年、奈良大学文学部史学科卒業。奈良大学文学部研究員生活を経て、1983年より歴史的に正しく評価されていない人物・組織の復権をテーマに著作活動に入る。現在は大学・企業の講師をつとめながら、歴史家・作家として独自の史観にもとづく著作活動や講演をおこなっている。また、著作・講演のかたわら専門知識を駆使し、テレビ・ラジオ番組の監修や時代考証を手がけ、番組出演も多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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