内容説明
底辺に流れる旧習打破。「福岡」「博多」2万年全史。
目次
第1章 早くから開けていた「福岡」
第2章 「福岡」にある外国人受け入れの下地
第3章 中央に対抗する「福岡」
第4章 対外戦争の窓にもなった「福岡」
第5章 多様な政治力を醸成する「福岡」
第6章 独自の文化を持つ「福岡」
著者等紹介
石村智[イシムラトモ]
1976年、兵庫県に生まれる。1999年、京都大学文学部卒業。2004年、京都大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。現在、東京文化財研究所無形文化遺産部音声映像記録研究室室長。専門は考古学・文化遺産学。「太平洋のヴェニス」とも呼ばれるミクロネシア連邦ナンマトル遺跡のユネスコ世界遺産登録にも尽力している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
maito/まいと
14
2021年3月に文喫がオープンするなど、ますます盛り上がる場所・福岡。何回か行ったことあるが、街や人が発するエネルギーが明るくて熱気があったことを思い出す。活気があるこの地の原動力はどこなのか、を様々な項目の歴史から紐解いていくのが本書の魅力。古代では最も先進的な地域であったことや、地形のアドバンテージという新たな視点、そして今につながる福岡の原動力分析は、現地に言ったからこそ頷けるところが多かった。例え規模は小さくても、その中を理想郷にしていこうとした先人たちの営みを通じて、福岡の魅力を再発見できる一冊2021/01/04
おやまだ
6
海が陸地まで入り込むラグーンのため古代中世まで良港だったのにも関わらず、それが時代が経つに連れて浅瀬になり、もはや南蛮船も入れなくなり長崎に国際港の位置を奪われる指摘が面白い。また近世においては海運業が低迷していることもしっかり書いてある。であるならば、「古代から現代まで日本列島の玄関口として発展続けてきた」という説明はおかしい。都市は歴史とともに移ろいゆくということを強調してほしかった。その他はトリビアたっぷりで大満足。2022/01/03
Kazuo Tojo
4
地元愛アップのために最適と思い購入。やはり、想像どおり歴史の観点から興味深く面白い。 特に、邪馬台国九州説と神功皇后伝説はさらに知りたくなる。御朱印集めを趣味でやってるがともに地元愛、福岡を掘り下げて行きたい。2024/03/27
Yoshihiro Yamamoto
1
A+ 2年半ほど前から福岡を度々訪れるようになった。行けば行くほど歴史の深みに引き摺り込まれる。こんなに面白いところはない。そんな中、本書は縄文時代以前から近代まで、福岡県の歴史や人々の反骨精神について考古学者の視点で解き明かしている。邪馬台国の候補地をはじめ、またまた行ってみたいところが増えた。とりわけ、遠賀川流域はもう少し掘り下げてみたい。しかし、この本を読んでも私の中での謎は深まるばかりなのが、太宰府だ。白村江の敗戦後水城などを造って防衛線を張るが、そこまでして守る「太宰府」とは一体何だったのか?2021/01/11
ニャアアアン
0
題名の通りの本です2022/01/20