出版社内容情報
「しごとのわ」レーベル第2弾のテーマは「不便益」。工学の世界では当たり前とされている「不便にも益が多い」という発想で、これまでとは次元のちがうものさし(物事を見る視点)を身につけられるはずです。「不便は手間だが役に立つ」!
内容説明
「最短・効率」はもう古い!?不便は手間だが役に立つ。「これから」の仕事術、発想法、商品づくり。
目次
序章 不便は手間だが役に立つ
第1章 そもそも、便利ってなんだ?
第2章 不便じゃないと楽しくならない!
第3章 これは不便益だ!(勝手に認定)
第4章 「便利」という害
第5章 安心も「仕掛け」も、不便から
第6章 「益をもたらす不便」の性質
第7章 不便益システムを作る
第8章 不便益を「形」にする
著者等紹介
川上浩司[カワカミヒロシ]
1964年島根県生まれ。京都大学工学部卒業、京都大学大学院工学研究科修了。京都大学デザイン学ユニット特定教授。博士(工学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ムーミン
57
見方を変えれば……。今の教育における弊害、大人が子どもたちのためによかれと思ってやっていることが、子どもの主体性や危険予知の力を奪っていることがたくさんあると感じていたことが、この本を読んでいてつながりました。2022/08/04
ヒデミン@もも
51
「富士山エレベーター」確かに実在したら興醒めかも。でも必要な人もいるかも? なんのための不便益なのか。車の自動運転、脳は劣化するかも?だけど、私も歳をとったら欲しい。不便な京都の土産。なんか違う。2017/04/10
樋口佳之
39
unlimited様々。工学系の方のお話なのでこういう分野も進んでいるのかと驚きました。AIに任せても、フレームワークに則ってもMVCのスケルトン数分で出来てしまう。こうなると言語の基本文法調べてHello world やるときのワクワク感無くなってしまうとかもそうかも。2023/12/10
おさむ
39
不便は手間だが、役に立つ。なんだか似たような題名のテレビドラマもありましたが、それはさておき。効率性の追求ばかりがさけばれる現代社会の風潮に一歩立ち止まって考える視座を与えてくれます。これからの仕事術や商品開発などにも応用できるかも?主体性が持てる。発見がある。工夫上達できる。対象物を理解できる。能力低下を防げる、など不便から得られる益って、ちょうど子どもの成長に必要なものばかり。それらは大人になってからも必要だということなんでしょうね。2018/01/19
おおた
33
不便が楽しいというのは基本的に自分でもやっていることなのだけど、ビブリオバトルなんかも不便益の発想なのだ、と言われるとちょっと不思議な感じ。読書会も不便益だし、苔観察だって、コーヒーを手回しで煎れるのだってみんな不便益なのでは。逆に自分が楽しいと思うことで不便でないことってなんだろう? と思って、仕事に関してはひたすらに不便を避けていることに気づいた。いや、知らないExcel関数を調べて応用するというのは不便なのか、便利なのか? おもしろさの種が隠れているので一度は読むべき本。2018/02/06