内容説明
梅雨のある日。雨上がりの晴れた空に虹が霞んで見える。古い記憶を呼び起こす主人公“私”長年勤務した食品加工会社はBSE騒動の打撃を受け不況となり“私”の部署にも効率化の波が押し寄せた。リストラが宣告されるが、圧力に抗い会社に残り続けた。定年後、職探しを始めた“私”は高齢者に対する社会の厳しさに直面する。図書館へ出かけるような気楽さで、近所の郵便局へ強盗に入った“私”の心境から人間心理をえぐりとるブラックユーモア小説。短編『煙草について』も収録。
著者等紹介
本田智哉[ホンダトモヤ]
本名、本田聰。1946年京都府出身。同志社大学卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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