内容説明
夏だ―胸いっぱいに吸い込んだ夏の香りに、ときめきを抑えきれない少年がいた。従兄弟の健太に連れられて飛び込んだ海の底のきらめき。喉の奥を滑り落ちるひんやりとした西瓜の果肉。夜の浜辺に響く花火の破裂音。突然の夕立にびしょ濡れになることさえ楽しいと感じていたあの「夏」を味わうために、今年も訪れた西伊豆で、少年はひとりの少女と出会った…。「何かが始まる予感」に満ちて、「いつまでも終わらない」と信じられた「あの頃の夏」を、優しい視線で捉えた、小さな夏の物語。
著者等紹介
小川宗一郎[オガワソウイチロウ]
1968年生まれ。千葉県出身、神奈川県在住。幼少より親しんだ水泳を始め、学生時代には友人とダイビングサークルを設立、また会社勤めである現在も横須賀ヨット協会に所属するなど、マリン・スポーツをこよなく愛する、自称「万年青春小僧」(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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