新風舎文庫
オウム事件はなぜ起きたか 魂の虜囚〈上巻〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 446p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784289501328
  • NDC分類 169.1
  • Cコード C0195

内容説明

「被告人を死刑に処する」。二〇〇四年二月、麻原彰晃こと松本智津夫に死刑判決が下った。弁護側が二〇〇六年六月に申し立てた特別抗告が棄却されると、ついに死刑は確定する。一九八九年の坂本弁護士一家殺害事件、一九九五年の地下鉄サリン事件など、十三にもおよぶ事件の罪を問われた松本智津夫被告。法廷に響く不規則発言や証人を脅すとも取れる態度に、被害者の怒りは増大。証言台に立つ元信者は涙を流し、そして何を思うのか―。実行犯の法廷証言からあらたなる真実が明らかになる。

目次

第1章 教団、被害者、そして社会
第2章 坂本弁護士を殺害した者たち
第3章 サリン事件を引き起こした人々 第一部

著者等紹介

江川紹子[エガワショウコ]
1958年生まれ。神奈川新聞社社会部記者を務めたのち、フリージャーナリストとなる。95年に一連のオウム報道で菊池寛賞受賞。「やじうまプラス」(テレビ朝日)をはじめとした報道番組のコメンテーターとして活躍。バランス感覚に優れた取材力には定評があり、活動はインタビュアー、雑誌連載など多岐に渡る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

かりん

4
4:《今なお得ることは多い。》ずっと書棚に眠っていた本。江川さんがオウム事件の裁判を傍聴し、週刊誌に発表した文章をまとめている。自身が狙われた事件や、坂本弁護士を紹介したという関わりもあるだろうが、思いを持って被告人の声を聴き、裁判を見つめ、被害者の思いを伝え、事件を再発防止に生かすべきと述べる。一時的に騒いですぐに興味関心を失ってしまう自身にも、その真摯さが刺さる。既に若い人たちは、この事件をリアルタイムで知らない。死刑も執行され、平成の終わりと共に幕引きされたようにも思えるが、今なお得ることは多い。S2019/08/26

Ikuto Nagura

3
週刊読売と週刊文春に連載されていた江川女史のオウム裁判傍聴の記録。麻原やオウムを絶対悪として叩きに叩く内容は、彼女の役割や当時の空気から想定内。だけど、そんなオウムバッシングよりも、ところどころで彼女が指摘する、立法・行政・司法の社会制度上の不備や問題点と、私たちの社会が持つ問題点や負わねばならない責任についての方が、はるかに考察される必要があると思った。上巻では、坂本弁護士事件での遺族や著者や同僚の悲痛に対して、実行犯の岡崎一明の姿勢以上に、神奈川県警と検察の対応が…。下巻はいよいよ麻原へ。2015/10/04

guanben

2
1995年夏から始まった一連のオウム裁判の傍聴録。惨すぎる話ばかりで、読むスピードが遅くなる。結局、麻原彰晃は何も語ることなく吊るされたので、究極のところ「オウムとは?」という謎は最後まで解き明かせず。今年3月20日で地下鉄サリン事件から27年。オウムの残党は生き残っている。公安の皆様、しっかり監視をお願いします。2022/03/15

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