内容説明
テレビ局に勤める中間管理職の河合はトラブル続きの仕事に疲れ果てていた。自らが制作する番組のメイン司会を務めるのは、後年映画監督となり世間の注目を集める男、和泉。そのスキャンダルをもみ消すのも河合の仕事だ。仕事で出逢ったシャンソン歌手の光子は疲れた男を包む、翳のあるやさしい女。河合と光子の情欲は静かに激しく燃え上がってゆく―。男は女によって生かされ、また堕ちていく。男たちは矛盾した会社に、また世の中に苦悩しつつも、それぞれの生き方を自ら選択してゆくのだった。第6回「新風舎文庫大賞」復刊部門賞受賞作。
著者等紹介
竹田賢一[タケダケンイチ]
1943年福岡県生まれ。早稲田大学英文科卒業。テレビ局に入社したのち、長年芸能、音楽番組の制作に携わる。退社後は映像制作会社の取締役を務める傍ら、作家としてデビューする(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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