内容説明
ブラッドラインと呼ばれる、ラザン独立国とアラルスタン共和国の国境線は、争いで流された血が大地に染み付き、どす黒い線になったと言われている。危険な地域であるその付近で、国を越え、多くの人から敬愛される大スターのMが殺された。世界中が驚きと悲しみに包まれる中、彼の死はいったい何をもたらすのか。終わらない戦争、奪われる命と助かる命、さまざまな悲劇の上に成り立つ平和。自分の考える正義は誰かにとっての悪でしかない。矛盾を抱えて成立する社会に向けて問う、社会派小説。差別について描く「黒い手のイグネイシア」も収載。
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