内容説明
青梅鉄道公園で小学二年生の女児が誘拐された。国立警察署交通課に勤務する山本幸太警部補の娘だった。犯人グループからの指示で、山本警部補は新宿駅から東京駅、さらには新幹線で新横浜駅まで移動させられ、ようやく横浜線ホームにあるロッカーの中からメッセージを取り出す。そこには“三叉路ゲームスタート”とだけ書かれていた。“三叉路ゲーム”とはなんなのか?もしかして“あの事故”に関係しているのだろうか?誘拐事件を端緒としたゲームの幕が開ける。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mihya
30
タイトルから想像するイメージとは違って『ゲーム』っぽさはなかった。主人公らしき主人公がいないので何となく入り込めなかったし、出来過ぎな感じはあるけど、内容は面白かった。 クズ親子が本当にクズで、その影響とそれを暴くための代償が大きくて、スッキリ感はなかった。2022/09/17
kanki
20
警官の娘の誘拐事件から「三叉路」が解明されていく。結末にスッキリした2022/12/27
じーつー
11
娘を誘拐された山本夫婦の元に犯人から届いたメッセージ、「三叉路ゲームスタート」 偶発的な誘拐ではなく緻密に計画された誘拐。 なぜ山本の娘がターゲットになってしまったのか。 過去に起きた事件を洗い直して浮かび上がる真相。 計画的な犯行から一つずつ真実が明らかになっていくのは面白い。 どうしても無能にされている本部長と、権力で事実をねじ曲げる検事がある意味でリアルに感じたけど、感じたと言ってもそもそもリアルを知らなかった。 そして特に後者がリアルだと困る。 それでもやっぱり権力主義みたいな世界もあるのかな。2022/02/09
ブゥりん
10
警察官の娘が誘拐されて、そこから展開していく過去の事件。物語としてはしっかり組み立てられていて、本当のクズが勧善懲悪によって裁かれるラストに安心。ただ無駄な描写が多く感じたのと、それぞれの登場人物に魅力があまりなく、感情移入しながら読むという楽しさがなかったのが残念…ということで星32022/10/10
みどり
10
偶然ですが、40年離れての「誘拐もの」を読みました。 この作者さんはここ数年かなり気に入っている作家さんではあります。どんどん引き込まれるし、ラストがちょっとだけ嫌ミスですが、スッキリはするんですよね。 社会派ミステリは、時代によって本当に流れが変わるのでその当時を思い出したり、今を振り返りながら読むのが好きです。 2022/01/05