感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Bugsy Malone
80
戦時中、身体に鱗を纏い鰓を持つ半魚人として産まれた健太、やがて健太は優しい母と唯一の友、野犬のクロがいる故郷を離れ迷子の白シャチと共に大海へ。現われるは妖怪からラスプーチンの弟子、ロシア皇帝に徐福、時は戦時中から高度経済成長期へ。特徴的な文体で綴られる冒険ファンタジーの型を成した健太の物語は、戦争や環境破壊に対する痛烈な警鐘と批判で締めくくられる。説教くさいと思われる終わり方ではある。しかしながら、あとがきを読み終え著者の危惧とジレンマを知ることで、その説教くささも消えてしまう。とっても印象に残る1冊。2019/11/12
はち
1
@702024/03/14