出版社内容情報
日本の礎を作った、幕末高級技術官僚たち6人、川路聖謨、小野友五郎、榎本武揚、土方歳三、松本良順、勝海舟の人生。彼らは劣悪な環境下にほとんど独学で語学を習得し、それを足がかりにして、それぞれの専門分野に進出していきました。それはまさに、現代の日本人にとって、たくさんのヒントが詰まった「目指すべき道」なのです。生きる道を模索する人必読の一冊です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
シャル
8
激動の幕末日本において、その持てる技術によって時代の荒波を乗り切ろうとした男たち、そしてプラスもう一人。黒船の襲来によってそれまでの世界と価値観そのものが大きく揺るがされる中で、自分のできることを考え、いかにして諸外国に対抗していくのか。それぞれの視点から見るだけでも、それがいかに困難であったか、そしてそれ以上に幕府内部のゴタゴタと障害があったのかを思い知る。技術だけでは世界は動かない、しかし、少しずつ影響を与え合う。そんな面々を見た後に政治の力で世界を動かした勝を持ってくるからなおさらそれを感じる。2016/05/02
ひーくん
4
経歴をみると本業は医者の方のようです。 人物ごとに分けて書いていますが、「前述した、後述する」が頻繁に出て来て非常に読みにくいです。出来れば時系列に話をすすめたら、取り上げた人物達がどう交わるのかがすっきりするのに。 とはいえ、日本史では勝を除けばあまり大きく取り上げない人達にスポットをあて、官僚としてどう評価するかという視点で描いている点は良かった。2019/10/09
YOS1968
1
時代が変わるとき、高い専門技術を持ち政策能力を持つ才能を持った人が国を動かす。幕末のテクノクラートって格好いいな、という思いと、川路聖謨という人の人生を知りたかったので読みました。ですが、少々文章が趣味的過ぎていたような。2016/02/11