感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
41
生活保護を支給する立場から書かれたとまえがきに書いてあった。内容は、生活保護の不正受給の各ケースについて、その後に生活保護の仕組み説明、生活保護の現状と問題点が綴られていた。読んでいるうちに、この本はもしかして給付する側が不正受給を防ぐために作った啓蒙活動本ではないかと感じた。生活過保護についての問題提起と課題、これからについてが100ページ程度でまとめてあり、内容はとても薄っぺらに感じた、著者のプロフィールも35文字で写真なし。これで現実を問いただすのは無茶な話だ。今年読んだ中でワースト1とする* *2015/04/30
香菜子(かなこ・Kanako)
34
生活"過"保護クライシス(危機) それでも働かない人々。松下美希先生の著書。生活保護は弱者の人権を守るために絶対必要な制度。だからこそ生活保護制度を悪用した不正受給者や過保護受給者は厳しく糾弾されるべき。本当の弱者が守られ、一生懸命に努力している人が報われる社会でなければ存在価値はありません。2018/10/24
ユーカ
27
むー。難しい。セーフティネットとしては絶対に必要なものだが、それをいかに本当に必要な人に支給するか。国が早急にできる対策は、就労支援員の公務員化と人員の確保だろう。あとがきにあった青年のように、働く喜びを知ることが自立へ繋がるケースも、今の時代だからこそ少なくないと思う。また、紹介されるケースによっては、働く喜びは万人に備わったものではない、ということを再確認したような感じでがっかりした。支給する側の福祉事務所という現場に身を置きながら、本書を世に出した松下さんに拍手。2015/04/27
コアラ太郎
12
制度の施行すると、必ずそこには、明の部分と暗の部分がある。生活保護も、様々な事情により、必要な人達がいる反面、勤労の意欲を奪ってしまう必要悪として存在する。当然、それは国民の税金から出されるものであり、3兆円という予算も莫大なものだ。よって福祉関係の現場は理不尽な人達との格闘も大変だと思うが、頑張っていただきたいと思います。2015/02/15
ちいちゃん
8
現場で働く著者のもどかしい気持ちがよく伝わってきた。そりゃあもらうのに慣れたら下手に働くより…と考えてしまう人が出るだろう。生活保護自体は決して悪ではないが、生活過保護を生み出している現状を放っておいてはいけない。2016/04/26