感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
cari-na
2
小説はあまり好きではないが、この本はリアルで読んでいて歴史や介護の現状や民俗についても知ることができた。そして読み始めたら、ストーリーに引き込まれ一気に読みました。読み終わった頃には心が温かくなりました。生きるとは。人それぞれの価値観。いろんな事を考える機会を与えてくれました。本当に出逢えて良かった本です。2012/12/20
ひんしょう
0
湘南を背景に特養での実習に臨む賢治は、実は食いっぱぐれがないという消極的な理由で進路を決めただけ。誰とも口をきかず、認知症かどうかもわからない入居者が口にした「イタコノリ」がキーワードになり、職員との交流、介護の業務に入居者の生活を無理に合わせさせる現実、デイサービスの利用でもめる賢治の家族が描かれる。ちょっと周辺の描写やネットサーフィンの説明がしつこい感がある。賢治に未来に向けて頑張れと言いたくなる結末。2024/09/03