感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
眠たい治療家
64
イヌ、ネコ、カメと呼び合う高校生三人組。カメより一つ先輩のイヌとネコ。学校中で女生徒からの人気もあり、人望厚く、インテリ、そして喧嘩も強い。そんな二人がひょんな事件から気弱で平凡なカメと出会い、そして学園生活で起こる事件を解決していく。それぞれ主要なキャラがとても魅力的で、構成もオーソドックスながら巧さを感じる。会話や言葉を選ぶもセンスもあって、個人的には伊坂幸太郎の様で好み。特に気の利いたセリフで青春時代の機微を表現し、謎と物語を展開していくのが心地よい。気軽にサクサク読める。もっと読まれてもいい秀作。2011/08/06
ちはや@灯れ松明の火
39
彼らは別に鬼ヶ島や天竺やブレーメンを目指しているわけじゃない。喧嘩最強イヌ、理論武装ネコ、人畜無害カメの高校生トリオ、期間限定青春時代に存在する暇を如何に有意義につぶすかを日々模索中。恐喝犯をこらしめるのも、地上に降りた天使を探すのも、怪しい予告状を調べるのも、試験問題盗難を探るのも暇だから。正義の味方になりたくて謎を追うわけじゃない。ただ彼らの中で揺るがぬルールや哲学に則っているだけ。ちゃんと解っている、馬鹿話での大笑いも無駄に見える行動も、仲間と一緒に過ごす同じ時間こそが何より愉快で大切なものだと。 2011/09/27
σ(-。-)
23
みんな社会の平均を目指しながらも、自分らしく生きたい、と嘆いてるわけだよ。そこに矛盾が生じるわけだ。。。高校生の頃の馬鹿話って、非常に大事だよな~。沢山、悩んで哲学して欲しいなぁ。現役学生に読んで欲しい一冊。2013/05/23
しましまこ
20
積読本消化。面白かったー!高校1年生のカメくんが出会ったトンデモ先輩、イヌとネコ。武闘派の犬崎タダシと平和主義者の猫沢ハジメ。共に高校2年でイケメンで、独自ルールで生きている。日常の謎系短編4編とおまけがひとつ。とにかく会話が楽しい!2017/09/30
リップ
16
屋上ミサイルの影がチラつきながら読んだ一冊。キャラ被ってるなーとか展開似てるなーとか思いながらも、やっぱり屋上ミサイルと同様高校生や小中学生の描き方が本当に上手だなと感じました。そうそう自分もあの時そう感じてた!というのを拾うのが上手いなーと。こんな高校生いないよと分かっていながらも興ざめせずに楽しく読めるのは山下さんの素晴らしいところですね!続けばいいなーと願う作品の一つです。2014/09/18