内容説明
原爆投下後「75年間は草木も生えないだろう」と言われていた広島で春になると芽を出し、花を咲かせ、生き返った木々たちが人々に生きる希望を与えた。ヒロシマを生き抜いた被爆樹木の叫びを伝えるフォト・ドキュメント。
著者等紹介
木村早苗[キムラサナエ]
1974年8月7日、東京都生まれ。帝京大学文学部史学科西洋史専攻卒業。2000年に渡仏。翌年、パリの写真専門学校ICART PHOTOに入学。2004年、卒業後帰国。在学中、フランスのAgfaのコンクールに2年連続で入賞。パリと国内にて個展及びグループ展を行う。2005年、撮影のため広島に移住。2006年8月、旧日本銀行広島支店金庫室(被爆建物)にて個展「被爆樹木写真展~広島の声なき語りべたち~」を行う。ラジオ、テレビ等に出演。その後も撮影を続け、写真集出版に至る。2008年現在、東京都在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ニッポンの社長ケツそっくりおじさん・寺
62
原爆に被爆したのは人ばかりではない。樹木もだ。この写真集は放射能や紅蓮の炎の近くに居ながらドッコイ生きてる広島の樹木を写した写真集である。1枚1枚に爆心地からの距離が記されている。このもの言わぬ生き証人(証木)は今も静かに立っている。そう思うと渋い樹木である。この写真集、残念なのはモノクロである事。前書きを読むと著者はフランスに写真留学していた人である為、何らかの芸術的意欲で撮影した作品集である。樹木の色艶等の状態への関心には応えてくれないのである。私もきっと擦れ違った樹木である。よく生きた。頑張った。2016/08/06
新地学@児童書病発動中
61
被曝した広島の木々を写した写真集。不自然にねじ曲がったり、焼け跡がついた姿が痛々しい。それでも人間の途方もない悪意に潰されないで生き続ける木々の生命力に圧倒された。2013/11/16
佳野
1
ユーカリが印象的2009/04/18