内容説明
二十年慣れ親しんだ塩浜の町が後ろに流れていく。万斛の思いであった。シベリア抑留から帰還した時、ふる里・塩浜は焦土と化していた。遠い少年の日々を軽やかに端正な筆致で綴った随筆集。阪神・淡路大震災の体験記も収載。
目次
第1章 わがふる里の風景と風俗
第2章 私と家族
第3章 父の映像
第4章 母の映像
第5章 ふる里の断面
付記 震災記(阪神淡路大震災)
著者等紹介
村澤三郎[ムラサワサブロウ]
大正10年4月9日東京都江東区深川で出生。昭和15年3月東京市立商業学校卒業。昭和15年4月日本楽器製造株式会社(後のヤマハ株式会社)入社。昭和19年4月満洲琿春野戦自動車廠教育召集。昭和19年7月満洲鶏寧野戦自動車廠河東支廠転属。昭和20年8月捕虜としてシベリア・アルタイ州ロストフカに収容される。昭和21年6月病気により朝鮮民主主義人民共和国に転送。昭和22年1月復員。佐世保に上陸。昭和57年10月ヤマハ株式会社を定年退社(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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