内容説明
列強に翻弄された中国、そして日本にも。その日本軍の非業な行為に翻弄される中、その矛盾に欺瞞性を感じている若き日本人男性に出会う。そして恋に落ち、婚約。侵略された歴史は、日本の敗戦で閉じるも、戦後一年半後に彼の祖国日本へ一緒に渡る事に。苦難の連続の中、中国の名家出身の著者は彼と必死に生きるのだが…。中・日の狭間の中で翻弄されながらも生きる姿を描く、ヒューマンドキュメント。
目次
第１章 王家の歴史とその家族（私の故郷；万里の長城のこと ほか）
第２章 運命の出逢い、そして日本へ（生計所のアルバイト；済南素描 ほか）
第３章 異文化での京都での生活（始まった京都での生活；結婚式と新婚の頃 ほか）
第４章 再出発と主人の不治の病（再出発、中華料理店を始める；検査入院 ほか）
第５章 新たな生き甲斐、中国語講師（大企業の中国語講師に；初孫の誕生とひどい神経痛 ほか）
第６章 退職、心千々に乱れて（息子、中華料理店を始める；私の四人の孫 ほか）
著者等紹介
王友菱［ワンユウリン］
１９２４年９月１８日に中国・山東省済南市に生まれる。済南市で日本人男性と婚約。戦後、日本に渡り結婚し、京都で新生活を送る。山東省省立済南師範学校を戦争により中退。ある企業の語学研修センターの中国語教師を長年務める（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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