内容説明
本書の初版本『絶後の記録―広島原子爆弾の手記』(中央社・昭和二三年一一月刊)は、永井隆『ロザリオの鎖』(ロマンス社・昭和二三年六月刊)と並んで被爆後もっとも早い時期に刊行された単行本の原爆体験記のひとつで、一〇数カ国に翻訳されている。
目次
雲と光のページェント
爆風と熱波
原子爆弾
焦熱の死都
母子叙情
妻子を探して
めぐりあい
八月八日
爆心地
「軍都」の最期
原子爆弾症
残された恐怖
考える人
著者等紹介
小倉豊文[オグラトヨフミ]
日本史学者。明治32年(1899)~平成8年(1996)6月10日。千葉県市川に生まれる。広島文理大学卒業後、広島文理大学、広島大学教授を経て、親和女子大学教授。被爆当時は広島文理大学助教授。広島県文化財協会会長、芸備地方史研究会長を務めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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モリータ
14
◆初版48年11月中央社、本書底本71年太平出版社、中公文庫82年、本書2011年刊。「永井隆『ロザリオの鎖』(ロマンス社・昭和23年6月刊)と並んで被爆後最も早い時期に刊行された単行本の原爆体験記のひとつで、10数カ国に翻訳されている」(巻末より)。◆著者は日本史学者(1899-1996)。広島文理大・広島大・親和女子大教授。被爆当時は45歳で広島文理大助教授。◆原爆症で死んだ妻への手紙のスタイルで、原爆炸裂後、妻が亡くなる8/19までの広島壊滅の実相を記録する。記録の時期は45年11月-46年8月。2022/03/10
mimm
1
被爆後、13日目に亡くなった奥さん宛に書かれた13の便り風の章。読み手に話しかけられているようで、大変読みやすかったです。 奥さんの亡くなった時の章は思わず涙が…。 地図が付さているのも、想像力を助けてくれました。2013/08/23