出版社内容情報
初刊は明治38年10月、本郷書院より刊行。日本の近代詩壇に新風を吹き込んだ、浪漫的香りがただよう訳詩集です。
著者等紹介
上田敏[ウエダビン]
1874年10月30日、東京生まれ。1897年、東京帝大を卒業。1899年、第一著作集『耶蘇』を博文館から刊行。1916年7月9日午前三時、死没。正四位に叙され、旭日小授章を受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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めめ
2
吉屋信子の小説を読んで「わすれなぐさ」が読みたくて。「流れの岸のひともとは/み空の色のみづあさぎ/波ことごとく口づけし/はたことごとく忘れゆく」実際はオールひらがな表記。それがとても味がある。当時、海外の詩を日本語に翻訳した詩集の本。他にも、赤毛のアンに出てきた詩はここにあったのかなど、どっかどっかで見覚えある詩文があって読んでいて楽しい。格式高い古語の詩。意味が分からない箇所もあるけど、リズムや言葉が美しい。1874年東京生まれの人。巻末の解説も興味深かった。美しい日本語の詩集でした。2022/06/23
青猫
0
家族が「ヒバリの鳴き声を聞いたよ。今年初めてだけど。ヒバリは渡り鳥?」などと言うのでなんとなく「春の朝」(ピパの歌)だけ再読。 時は春、日は朝、朝は七時、片岡に露みちて、揚雲雀なのりいで、蝸牛枝に這ひ、神、そらに知ろしめす。すべて世は事も無し。 すべて世は事も無し、か。うん。そうならどんなにいいだろうね。ちなみにヒバリは留め鳥。2015/03/02
塚本久美子
0
落葉 2019/10/26