出版社内容情報
初刊は大正8年1月、籾山書店より刊行。柔軟な和文脈に美しい仏語感が混じる独特のリズムと、明晰な知的叙情で「針金細工の詩」といわれた詩風が、若い魂の愛と憂鬱を描きます。
内容説明
柔軟な和文脈に美しいフランス語感が混じる独特のリズムと、明晰な知的叙情で「針金細工の詩」といわれた詩風が、若い魂の愛と憂鬱を描きます。
著者等紹介
堀口大学[ホリグチダイガク]
明治25年(1892)1月8日、東京市本郷区生まれ。明治43年(1910)9月、春夫とともに慶応義塾大学文学部予科に入学。明治44年(1911)7月、慶大を中退。大正7年(1918)4月、第一訳詩集『昨日の花』を籾山書店から自費出版。昭和10年(1935)11月、日本ペン倶楽部が創設され、副会長に就任。昭和32年(1957)2月、日本芸術院会員となる。7月、詩集『夕の虹』を昭森社から刊行(33年1月、第一〇回読売文学賞受賞)。昭和42年(1967)4月、勲三等瑞宝章を受章。昭和45年(1970)11月、文化功労者として表彰。昭和49年(1974)11月、勲二等瑞宝章を受賞。昭和54年(1979)11月、文化勲章を受章。昭和56年3月15日、急性肺炎のため死没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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スプーン
31
哀しみを土台に、情緒たっぷりに歌い上げた、人生の味わい。その色はさながら、優しい水色。乳白色の言葉に、異国への憧れがにじむ。2018/04/18
更紗蝦
7
昔、堀口大学の訳による『コクトー詩集』を読んで、「日本語としてのリズムや響きがすごくいいなぁ」と感じたのですが、その時は翻訳者自身も詩人であるとは知りませんでした。堀口大学作による『月光とピエロ』も、はやり、リズムと響きが美しく、文学としての詩というより音楽としての詩(歌詞)のような印象を受けます。私が好きな版画家の長谷川潔に捧げる詩が載っているのには驚きました。2014/11/01
わんにゃん
2
やわらかくてとても優しい文章の中に!があると際立ちますね。肺病院夜曲は読んでいて寒気がしました。すごい。後、最後の詩はよく分からなかった.......2020/06/10
りょう
2
高校の頃読んで、最近また読んだなぁーと思って登録。ピエロってかなしいね。詩もいいですけど、合唱曲にもなってて、自分はわりとそっちもお気に入り。2013/02/21
nowheresound
1
翻訳以外の堀口氏の詩を読んだのは初めて。彼等 という短い詩が心に残っている。またゆっくり読みたい。2014/12/05