内容説明
土佐自由民権運動を経て、一八九四年にハワイに渡り、一九五一年にホノルルで亡くなるまで、日本人移民と日系人のために働いたキリスト教伝道者である。大切なのは「これからどうするか」であり、自分達で運命を切り開く覚悟を決めなければならない。
目次
日本国の窮乏とハワイ移民
第1章 自由民権運動からハワイ伝道へ(高知時代;三大事件建白運動;クリスチャンとして生きる;ハワイ渡航)
第2章 日本人社会の建設へ向けて(日本人の教育機関;日本人寄宿舎(奥村ホーム)
日本人慈善病院
暗黒街掃蕩運動
家族)
第3章 排日の嵐の中で(日本人YMCA;二〇世紀初頭のハワイ社会;米化運動「排日予防啓発運動」;「排日移民法」)
第4章 太平洋の架け橋に(「日系市民会議」;ハワイの高知城;第二次世界大戦―全日本(系)人の米国大陸移送の風評
日米融和のラジオ放送
別れ―日本行きの夢)
著者等紹介
中川芙佐[ナカガワフサ]
1953年高知市生まれ。同志社女子大学学芸学部卒、高知県立大学大学院などで学ぶ。米文学・アジア系アメリカ文学研究を経てハワイ日系人史研究に入る。社会福祉学博士。高知大学非常勤講師。奥村多喜衛の精神と活動を継承する「奥村多喜衛協会」会長。女性教育者の国際組織「デルタ・カッパ・ガンマ・ソサエティー・インターナショナル」(創立1929年、本部米国テキサス州)の初代日本代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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