内容説明
「どんな正しい理論も、それが民衆と結びつかなければ物質的な力とはなりえないのだ」治療一点張りの医学のあり方を批判し、予防と健康管理の重要性を説いて地域医療に新しい一頁を切り開く。長野県の佐久病院院長として五十年にわたり農村医学を実践し、これを日本だけでなく世界的にひろめた。
目次
第1部 若月俊一の成し遂げた仕事の大きさ(予防医学の確立;農村医学の研究と農薬公害の撲滅;受け皿としての病院の拡大)
第2部 若月俊一の人間形成(理想主義者で現実主義者;社会主義からの影響;転向の中で学んだこと)
第3部 若月俊一から学ぶこと(福祉は国民のためにある;何よりも予防の重視;ニードの循環と専門家の役割;問題を社会との関連の中で考える)
著者等紹介
大内和彦[オオウチカズヒコ]
1938年生まれ。明治学院大学社会学科卒。福祉新聞、医療新聞の記者を経て、フリーライターになる。その後、社会福祉法人聖隷福祉事業団に入り、本部職員教育研修室長、松山・油壷・奈良の各エデンの園(有料老人ホーム)の施設長等を歴任。現在は、浜松にある聖隷クリストファー大学社会福祉学部非常勤講師として、「福祉文化論」「社会福祉運営管理論」を担当している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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中本 雄大
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佐久病院について知りたくて読んだ1冊。 「若月俊一(シリーズ福祉に生きる)」のタイトルに疑問をもちつつ買ったが、その嫌な予感は見事に的中したようだった。若月は確かに医療、保健の人ではあるが決して福祉のひとではない。筆者は、福祉職も申請主義の福祉志向ではなく、アウトリーチ発想の保健志向をもてと熱く語っている。熱弁がときおりあまりに脱線しており若月を語っているのか作者の持論を述べているのか分からなくなるのだ。 タイトルが「福祉職よ、若月俊一に習え。」とかなら星3~4つつけても良いがタイトルからあまり2012/06/11