出版社内容情報
松尾芭蕉『おくのほそ道』より越後・越中・越前を詠んだ三句が題材の歌曲集。既刊の同名の女声合唱版のオリジナル版となるもの。
女声合唱とピアノのための同タイトルが既刊だが、今回はそのオリジナル版となる歌曲集である。メゾ・ソプラノ歌手の青山恵子の委嘱により書かれ、2011年に同氏の歌曲コンサートにて初演。芭蕉の名作紀行句集『おくのほそ道』より越後・越中・越前を詠んだ三句をテキストにして3楽章構成の歌曲にまとめた。朗詠調の旋律とそれを装飾するように纏わりつくピアノの主題と変奏のヘテロフォニックな展開で曲は静から動へと推移を繰り返す、聴きごたえのある力作。歌唱技術的には比較的演奏しやすく、日本人ならば感得しやすい音楽語法で作曲されている。新しい日本歌曲としての現代性も豊かに実現された作品。奏楽堂日本歌曲コンクールなどで取り上げられるレパートリーとして最適。また、海外に歩みを進める日本人歌手の持ち歌としても十分世界に通用する日本歌曲として推薦できる作品。
?T(7分15分)、?U(4分15秒)、?V(6分)
【著者紹介】
東京大学工学部、東京芸術大学作曲科卒業。同大学院修了。ジュネーブ国際バレエ音楽作曲コンクールのグランプリ並びにジュネーブ市賞をはじめ、文化庁芸術祭優秀賞、中島健蔵音楽賞、別宮賞、尾高賞、文化庁芸術祭大賞、佐川吉男音楽賞など受賞多数。管弦楽作品の多くは、国内ではNHK交響楽団をはじめ、海外でも主要なオーケストラにより演奏され、それぞれ高い評価を得ている。現在、桐朋学園大学院大学教授。東京音楽大学客員教授。
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