内容説明
ドイツ文学研究の第一人者による、文字どおり「決定版」といえる新訳。ドイツ語と日本語が同時に目に入ってくる画期的な組み方。もう、オペラを聴きながら訳文を見失うことはありません!初めて明かされる、本当の『魔笛』の世界。
目次
第1幕 Erster Aufzug(導入;パパゲーノのアリア;タミーノのアリア;夜の女王のアリア;パパゲーノ、タミーノ、三人の侍女の五重唱 ほか)
第2幕 Zweiter Aufzug(神官たちの行進;ザラストロのアリアと合唱;神官の二重唱;三人の侍女、タミーノ、パパゲーノの五重唱;モノスタトスのアリア ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
seraphim
11
初演は1791年9月30日、ウィーン、アウフ・デア・ヴィーデン劇場。200年以上もの間、繰り返し上演されているというのがすごい。第1幕第1場の冒頭に「豪華な日本の狩の衣裳を着たタミーノ,岩山からおりて来る。」とある。当時のヨーロッパの人たちが思い描く、日本の狩の衣裳とはどんなものだったのだろうか。日本という言葉が出てきたので、ぐっと身近に感じられた。しかし男尊女卑の考えが随所に見られるのが、ちょっと鼻につく。当時の男女間の意識がそうだったのだろうから仕方がないが…。お話自体は大団円なので、面白く読めた。2014/04/18
m
4
内容を頭に入れるため再読。1回目よりも解像度が上がってきた。パミーノの父が作り出した魔笛。所々に人種差別や女性蔑視と思われる表現あり。やっぱりパパゲーノは魅力的なキャラクターだなぁ。2022/04/14
m
4
今度オペラを観に行くので予習に。登場人物が多く名前も似ていたりするので最初は混乱するが、話自体は冒険譚のようでシンプル。オシリスとイシスが出てくるということはザラストロの神殿は古代エジプトか。パパゲーノが明るいお調子者で良いキャラクター。少しずつ読んでYouTubeで動画を観るとより頭に入るのでおすすめ。フリーメイソンとの関係が気になる。2022/04/06
東雲
3
大学の講義で。音階と物語の関係、フリーメイソンとの関連を考察しながら様々な演出、日本語字幕の映像を視聴した。本書はおおよそ正確に訳されていて、原文の歌詞を脚色なしに堪能できる。ト書きの部分も含まれているため状況は掴めるが、やはり副読本と言ったところ。実際の公演の補強として読むのが良いかと。楽譜が欲しくなった。2016/03/14
葛
1
訳者:荒井秀直 2000年10月30日第1刷発行 2006年10月31日第8刷発行 発行者:堀内久美雄 発行所:株式会社音楽之友社 印刷:太陽印刷工業 製本:誠幸堂 装丁:柳川貴代 定価:本体1200円+税 装画:シモン・クワーリオ(1818年 ミュンヘン)2022/11/08