内容説明
ひとりの崇高で純粋な芸術家の精神が、〈時代〉、周囲の〈世界〉、そして自らの〈狂気〉と闘い、破滅していく様を辿る〈人理学的評伝〉。―母親や妻クラーラとの心理的葛藤、メンデルスゾーンや若きブラームスへの敬愛、〈歌曲〉〈交響曲〉〈オペラ〉作曲をめぐる謎―豊富な資料と最新の研究成果に基づき、この深層心理を解読する。
目次
第1章 幼年期と少年期(1810‐1826)
第2章 青年期(1828‐1836)
第3章 クラーラをめぐる争い(1836‐1840)
第4章 結婚生活(1840‐1854)
第5章 エンデニヒ精神病院の患者としてのローベルト(1854‐1856)
第6章 ローベルトの病気の診断について
第7章 病気と作品晩年の作品の評価