内容説明
時代を代表する作曲家・批評家として成功した巨匠は、家庭では愛妻クラーラにこまやかな愛情を注ぎ続けた。数々の名作に彩られた充実の人生に、やがて訪れる悲劇的な最期…。
目次
生涯篇(核心の形成―ツヴィッカウの少年時代(一八一〇~二八)
法科の大学生時代(一八二八~三〇)
音楽家としての出発(一八三〇~三三)
「ダーヴィト同盟」と『音楽新報』―ライプツィヒでの活動その一(一八三三~四〇)
ライプツィヒでの活動その二(一八四〇~一八四四)
ドレスデンに新境地を求めて(一八四四~五〇)
近代社会との対峙―デュッセルドルフの音楽監督(一八五〇~五四)
エンデニヒ療養所(一八五四~一八五六))
作品篇(器楽作品;声楽作品;シューマンによる著作)
資料編(シューマン年譜;ジャンル別作品一覧;主要参考文献)
著者等紹介
藤本一子[フジモトイツコ]
香川県生まれ。国立音楽大学大学院修士課程修了(音楽学専攻)。現在、国立音楽大学教授。『ローベルト・シューマンの「ピアノ五重奏曲」Op.44の成立史研究』により博士号取得(芸術文化学博士)。専門は西洋音楽史、とくに18世紀、19世紀のドイツ、オーストリアの音楽(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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trazom
80
所属するアマオケの次の定演は「ライン」。「労多くして、殆ど報われない」シューマンのオーケストレーションと格闘する中、この作曲家を振り返る。音友社の本シリーズは、生涯と作品を冷静に記述するのが特徴。晩年の精神疾患とクララとの恋愛の二つがシューマンの定番だが、両者を煽情的に扱わず、音楽的成就を中心とした説明が嬉しい。歌曲への拘り、対位法への執着などを読んで、楽曲中に断片的に現れる(さほど重要でもない)パッセージの意味が少しは分かる気もするが、でも、シューマンの交響曲は勘弁してほしいという気持ちは変わらない…。2021/09/04
kino
2
詩と音楽。ドイツ語を使えればシューマンの音楽はきっともっと愉しい。2010/11/04
ねこやなぎ
1
読みやすくてあっという間に読了した。 激しい人生だったんだなあ。。。 療養所に入ってからは面会がなかなか叶わず、クララがやっと会えたのがシューマンが亡くなる2日前というのがせつなかった。2022/05/12
ぐっちょ
1
シューマンの楽曲についての論文を書く際、参考文献とさせて頂きました。コンパクトにまとめられており、大まかなことは分かりやすかったです。2013/01/15
Daisuke Saito
1
ちょっと年代が前後するのが多すぎる。2013/03/03