出版社内容情報
20世紀を代表する名指揮者ブルーノ・ワルター(1876~1962)の“決定版”とも言える伝記。原著は1999年初版の改訂版。
20世紀を代表する名指揮者、ブルーノ・ワルター(1876-1962)についての、決定版とも言うべき伝記である。多くの資料を緻密に渉猟し、この指揮者を知る人々への丹念な取材をもとに、非常に真摯な態度でワルターという芸術家の本質に迫った大著である。原著は1999年に刊行後、一度改訂されている。目次からもわかるとおり、19世紀末から20世紀初頭のベルリン、ウィーン、ミュンヘンほかドイツの歌劇場の音楽監督を歴任したワルターであったが、その後半生は、戦争中のナチスとの確執、そしてアメリカへの移住といった激動の生涯をたどる。時代に翻弄されたブルーノ・ワルターという一音楽家の姿を通して、人間と時代のあり方を考えさせる名著である。
改訂版へのまえがき
序文
謝辞
第1章 ブルーノ・シュレジンガー
ベルリン、ケルン、ハンブルク 一八七六-一八九六
第2章 カペルマイスター・ワルター
ブレスラウ、プレスブルク、リガ、ベルリン 一八九六-一九〇一
第3章 マーラーの副官
ウィーン 一九〇一-一九〇七
第4章 作曲家として、指揮者として
ウィーン 一九〇八-一九一〇
第5章 初演続き
ウィーン、ミュンヘン 一九一一-一九一二
第6章 音楽総監督
ミュンヘン 一九一三-一九一五
第7章 デリア
ミュンヘン 一九一五-一九二二
第8章 新世界と旧世界
アメリカ、ベルリン 一九二三-一九二五
第9章 新しいオペラ・カンパニー
ベルリン 一九二五-一九二九
第10章 ゲヴァントハウスカペルマイスター
ライプツィヒ 一九二九-一九三三
第11章 再び放浪の身に
一九三三-一九三六
第12章 怒りの日
ウィーン、パリ 一九三六-一九三九
第13章 東西両岸の客演指揮者
ニューヨーク、ロサンゼルス 一九三九-一九四七
第14章 音楽顧問
ニューヨーク 一九四七-一九四九
第15章 得たものと失ったもの
ロサンゼルス、ニューヨーク、ヨーロッパ 一九四九-一九五六
第16章 モーストリー・モーツァルト
一九五六-一九五七
第17章 コロンビア交響楽団
ロサンゼルス 一九五七-一九六二
訳者あとがき
ワルターの演奏録音から近年の注目作
ブルーノ・ワルター作曲作品の近年の録音
フィルモグラフィ
推奨ディスコグラフィ
注
索引
【著者紹介】
『カレント・ミュージコロジー』『クラシック・レコード・コレクター』『新グローヴ音楽事典』『アメリカ・リュート協会報』『シェイクスピア・クォータリー』等に寄稿。また、ソニー・マスターワークス、ニューヨーク・フィル・スペシャル・エディションズ、アンダンテ、VAIオーディオにライナーを執筆。コロンビア大学で博士号を取得。現在は古楽専門レーベルのクィル・クラシックスの社長。リュート奏者としても活動。
内容説明
膨大な資料を渉猟し、巨匠を知る人々を訪ねて、その足跡をつぶさに追った大著、待望の完訳。
目次
ブルーノ・シュレジンガー―ベルリン、ケルン、ハンブルク 一八七六‐一八九六
カペルマイスター・ワルター―ブレスラウ、プレスブルク、リガ、ベルリン 一八九六‐一九〇一
マーラーの副官―ウィーン 一九〇一‐一九〇七
作曲家として、指揮者として―ウィーン 一九〇八‐一九一〇
初演続き―ウィーン、ミュンヘン 一九一一‐一九一二
音楽総監督―ミュンヘン 一九一三‐一九一五
デリア―ミュンヘン 一九一五‐一九二二
新世界と旧世界―アメリカ、ベルリン 一九二三‐一九二五
新しいオペラ・カンパニー―ベルリン 一九二五‐一九二九
ゲヴァントハウスカペルマイスター―ライプツィヒ 一九二九‐一九三三
再び放浪の身に―一九三三‐一九三六
怒りの日―ウィーン、パリ 一九三六‐一九三九
東西両岸の客演指揮者―ニューヨーク、ロサンゼルス 一九三九‐一九四七
音楽顧問―ニューヨーク 一九四七‐一九四九
得たものと失ったもの―ロサンゼルス、ニューヨーク、ヨーロッパ 一九四九‐一九五六
モーストリー・モーツァルト―一九五六‐一九五七
コロンビア交響楽団―ロサンゼルス 一九五七‐一九六二
著者等紹介
ライディング,エリック[ライディング,エリック] [Ryding,Erik]
『イン・ハーモニー・フレイムド』と、『ブルーノ・ワルター 音楽に楽園を見た人』(妻のレベッカ・ペチェフスキーとの共著、ASCAP―ディームズ・デイラー賞音楽書部門賞受賞)の著者。『カレント・ミュージコロジー』、『クラシック・レコード・コレクター』、『新グローヴ音楽事典』、『アメリカ・リュート協会報』、『シェイクスピア・クォータリー』等に記事、評論を寄稿。また、ソニー・マスターワークス、ニューヨーク・フィル・スペシャル・エディションズ、アンダンテ、VAIオーディオにライナーノーツを執筆。大学では音楽学と英文学を専攻、その後コロンビア大学で博士号を取得して教鞭を取った。ソニー・クラシカルとカーネギーホールの編集部門に所属し、現在は古楽専門レーベルのクィル・クラシックスの社長
ペチェフスキー,レベッカ[ペチェフスキー,レベッカ] [Pechefsky,Rebecca]
ハープシコード奏者。ジュリアード音楽院プレコレッジ課程卒業、コロンビア大学バーナード校で文学士号取得。続いてニューヨーク市立大学クイーンズ校でハープシコード課程の文学修士号、同大学大学院センターで音楽学の哲学修士号取得。ニューヨーク・ユース交響楽団のカーネギーホール・シリーズのプログラム解説、アンダンテとクィル・クラシックスのライナーノーツを執筆。『カレント・ミュージコロジー』、『新グローヴ音楽事典』、『アーリー・ミュージック・アメリカ』に寄稿
高橋宣也[タカハシノブヤ]
1963年生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程修了。1986~87年ケンブリッジ大学留学、1999~2001年ロンドン大学訪問研究員。現在、慶應義塾大学文学部准教授。専門は近代イギリス文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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NyanNyanShinji