出版社内容情報
20世紀を代表するヴァイオリニスト・作曲家、フリッツ・クライスラー(1875?1962)。比類ない音色で世界中の聴衆を魅了し、《愛の喜び》《美しきロスマリン》などの楽曲は、クラシック界を超えて愛され続けている。
本書は、近年のクライスラー研究の集大成といえる。生前に刊行された評伝では、クライスラー夫妻によって情報が選別され、多くの事実が伝えられていなかった。
「変わりゆく世界情勢の中で、真偽の不確かな逸話を振りまいたり、ユダヤの出自をカムフラージュしたりしながら、彼は飄々と世界を渡り歩いていった。いかにしてそれは可能であったのか。その陰で、彼は何に直面し、どのように変化しなくてはならなかったのか。本書では、数多くの一次資料や同時代人たちの証言を通して、その実態が明かされる。」(「訳者あとがき」より)
【目次】
日本の読者の皆様へ
はじめに
1. 芸術作品としての生涯
語ること/思い起こすこと
2.伝統の寄せ集め(1875?1905)
可能性感覚/創られた伝記/神童/教育/自身の方向性を求めて/スタイルの確立/カデンツァ
3.入念な計画と自由な精神(1905?1914)
独自性/『知られざる古典作品集 Klassische Manuskripte』/新たな至芸/「かつてのウィーン」の音楽?/ベートーヴェン
4. ドラマと魅力(1914?1930)
現実の崩壊/メディア戦争/皇帝讃歌/スターの社会貢献/映画とレコード/時代精神の変化とモーツァルト作品の演奏
5. 秘めたユダヤ性(1930?1942)
ユダヤ的アイデンティティ?/ルーツ/《シシィ》の戦略/距離を置くことの難しさ/攻撃/《愛の悲しみ》/特性のある男?
6.ありえないことの現前(1942?1962)
クライスラーの佇まい/ブラームス/ラジオ/メンデルスゾーンとその他の作曲家/「ウールとシルクとコットンとビロード」
謝辞
[特別寄稿]クライスラーと、音楽の喜びを 竹内英美子
クライスラーの録音/クライスラーの作品 /日本におけるクライスラー/おわりに
訳者あとか?き
注
ディスコグラフィーについて
参考文献
年譜
図版出典
人名索引
目次
1 芸術作品としての生涯
2 伝統の寄せ集め 1875‐1905
3 入念な計画と自由な精神 1905‐1914
4 ドラマと魅力 1914‐1930
5 秘めたユダヤ性 1930‐1942
6 ありえないことの現前 1942‐1962
著者等紹介
シュミット,マティアス[シュミット,マティアス] [Schmidt,Matthias]
ドイツのケルン生まれ。ボン、ベルリン、ウィーンの大学で音楽学、ドイツ語学、芸術史を学び、演劇制作やジャーナリズムの分野でも活躍。1996年にベルリン自由大学で博士号、2001年にザルツブルク大学で教授資格を取得。長年にわたってウィーンのアルノルト・シェーンベルク・センターで活動。2007年よりバーゼル大学の音楽学正教授
畑野小百合[ハタノサユリ]
音楽学者、南山大学外国語学部ドイツ学科准教授。国立音楽大学音楽学部卒業、東京学芸大学大学院教育学研究科修士課程修了。東京藝術大学大学院音楽研究科から転学し、ベルリン芸術大学大学院にて博士号取得(Ph.D.,summa cum laude)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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