内容説明
近代音楽の美と戦慄はどこから生まれるのか。音楽を突き動かす悪魔的な衝動を解明する!キリスト教の縛めを解かれた近代のデーモンが、あるときは作曲家に取り憑いて霊感を与え、またあるときはヴィルトゥオーゾに乗り移り、そしてあるときはオペラの主役となって立ち現れる。音楽にひそむ悪魔をめぐるスリリングな知的冒険の書。
目次
第1章 デーモンと闘う古典主義の作曲家たち
第2章 悪魔に魅入られたロマン主義の作曲家たち
第3章 魔術オペラの系譜
第4章 ファウスト・コントラ・メフィスト
第5章 魔のヴィルトゥオーゾ
第6章 魔性の水―ウンディーネの系譜
第7章 ワーグナーの異教信仰
第8章 魔の交響詩
第9章 ノーメンクラツーラの魔手
第10章 性的オブセッションの魔
著者等紹介
喜多尾道冬[キタオミチフユ]
1936年、和歌山県生まれ。東京大学大学院修士課程修了。現在中央大学教授。著書に『フェルメール―窓からの光』(講談社)、『気球の夢―空のユートピア』、『シューベルト』(以上、朝日新聞社)、『近代ヨーロッパ芸術思潮』、『ウィーン その知られざる諸相』(共著、中央大学出版部)ほか。訳書にアレマン『カフカの審判』(審美社)、ブリオン『シューマンとロマン主義の時代』(共訳、国際文化出版社)、ゴーイング『フェルメール』(講談社)、デュル『19世紀のドイツ・リート』、ハンスン『音楽都市ウィーン』(共訳)、ミッチェル『マーラー さすらう若人の時代』、『マーラー 角笛交響曲の時代』、ヴォルフ『ブルックナー』(共訳)、エンドラー『ヨハン・シュトラウス』(共訳)、レブレヒト『だれがクラシックをだめにしたのか』(共訳、以上音楽之友社)ほか
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