目次
第1章 発明家森田吾郎
第2章 大正時代の音楽界
第3章 大正琴ルネッサンス
第4章 ハードウェアとしての大正琴
第5章 大正琴の演奏
第6章 現代人と大正琴
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
の
1
小型化された和楽器の内で最も有名であろう「大正琴」が、どのようにして現在の市民権を得たのかを追っていく。明治維新後、西洋楽器が国内に入ってくる過程で日本の家屋、一般人の身体能力に合わせた改変が必要になった。それは西洋楽器に限らず、和楽器にも変革をもたらした。大正琴はその成功例とも言える存在で、調律のしやすさ・携帯のしやすさ・製作のしやすさ等々、一般庶民に普及させる上での課題を全てクリアしている。公家や貴族にしか演奏できなかった楽器が一般人、そして現代では東南アジアまで進出している。日本の誇れる文化だろう。2011/05/30