内容説明
ロッシーニの『セビリャの理髪師』が初演された1816年から、1926年、プッチーニの『トゥーランドット』初演に至る110年間に、現在親しまれているイタリア・オペラのすべてのレパートリーが生み出されている。アメリカにおけるイタリア・オペラの権威である著者による本書は、膨大な資料から導き出された史実をもとに、興味深いエピソード、当時の社会情勢などを織り込みながら、ベッリーニ、ドニゼッティ、ヴェルディなどの作曲家はもとより、歌手、出版社、指揮者などオペラを取り巻くさまざまな人々の姿に迫っている。そして、流麗なメロディと感動的なドラマに満ちたイタリア・オペラが全盛を極めたこの黄金の1世紀を、豊富な図版とともに生き生きと描き出している。