内容説明
闇から闇へ葬りさられる原発被曝者の赤裸々な証言。ここに放射能に肉体をおかされた労働者の姿がある。「核のない未来賞」受賞者の渾身のルポルタージュ(復刊)。
目次
1 原発被曝裁判(国を相手の孤独な闘い―被曝者、初の岩佐訴訟;科学を無視し、完全犯罪に手をかす判決―科学者のみた岩佐裁判)
2 筑豊の原発被曝者(元炭鉱に生きた人の被曝証言―筑豊にひろがる新たな悲劇)
3 被曝・そして死(倦怠感に悩まされる原発被曝者―怒りのすべてもあきらめへ;開拓部落の被曝者―国の農業政策にふりまわされ原発へ ほか)
4 下請け親方と労組委員長(下請け親方も原発内で被曝す―ノルマをこなすため安全は無視;原子力時代が必ずくる―労組委員長と対照的な青年労働者の発言)
5 原発内部と核燃料輸送(定期検査中の敦賀原発内部―規制される写真撮影;恐怖の核燃料輸送―警察車に守られてノンストップ ほか)
著者等紹介
樋口健二[ヒグチケンジ]
1937年長野県諏訪郡富士見町に生まれる。1964年東京綜合写真専門学校卒業、同校助手を経てフリーフォトジャーナリストになる。1969年四日市公害写真展を東京、大阪、四日市、新産業都市で巡回展。1974年国連主催世界環境写真コンテスト、プロ部門で「四日市」が入賞。1985年~「原発」写真展を全国巡回展。1987年~1988年「原発」「四日市」写真展を台湾各地で開催。1988年~世界核写真家ギルド展に「原発」出品、欧米で巡回展。1995年イギリスのチャネル4がレポーターに起用、「日本の原発ジプシー」を追うテレビドキュメンタリー番組制作、放映。現在、日本写真芸術専門学校主任講師、日本ジャーナリスト専門学校写真科専任講師としてフォトジャーナリスト育成に努めている。日本写真家協会会員、世界核写真家ギルド会員、2001年度「ワールド、ウラニウム、ヒアリング」(本部ドイツ)創設の「核のない未来賞」の教育部門賞を受賞
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